NHK「紅白歌合戦」の司会者の発表が、昨年に続いて今年も遅れに遅れている。その原因は、放送日の大みそかに解散するSMAPの出場問題が大きいと見られるが、もしSMAPが出場しなくても高視聴率が狙えるように、NHKは着々とサプライズ演出を検討している。中でも最大の目玉は話題のあの人だという――。

「昨年もいろいろなトラブルに見舞われましたが、今年はもっとすごいことになっている…。紅白史上、最も遅い発表になるかもしれない」と言うのはNHK関係者だ。

 毎年、司会者やサプライズ演出をめぐってさまざまな臆測が飛び交う紅白だが、今年は例年以上に波乱含みの展開になっている。従来通りならすでに発表されていてもおかしくない司会者がいまだに発表されていないのだ。

 一昨年までは10月中に司会者が発表された。2011年は10月19日、12年は10月16日、13年は10月18日、14年は10月10日、といった具合。唯一の例外が昨年で、発表が大幅に遅れ11月26日にまでずれ込んだ。

「昨年は、司会に内定していたタモリがドタキャンしたので発表が遅れたと言われた。また紅組の司会は綾瀬はるかが務めたが『同じ事務所の和田アキ子に最後の司会をやらせてほしい』と猛プッシュがあったとの噂もあった」(芸能プロ関係者)

 だが今年は、昨年よりも司会者発表が遅くなる可能性が高いと言われる。

「11月下旬どころか12月までずれ込む可能性だってありますよ。昨年もそうでしたが、ここまで遅くなると(昨年と同じく)司会者と出場歌手を一緒に発表ということになりそう」(同)

 出場歌手は過去5年で、11年の11月30日を除けば、同25日か26日に発表された。

 ここまで司会者が決まらない理由はただ一つ、今年いっぱいで解散するSMAPの問題だ。「木村拓哉以外のメンバーが紅白出場を嫌がっているので無理」という見方が圧倒的だが、NHKはまだあきらめていないとも言われる。

「もしSMAPが出場するなら、間違いなくタモリがすべての予定をキャンセルしてでも司会を受ける。だからNHKはどんなに時間がかかろうが、SMAP出場に向け粘り強く調整を続けているんです」(前出のNHK関係者)

 とはいえ、現時点におけるSMAP出場の可能性は、限りなくゼロに近い。そのためNHKサイドはもちろん、SMAPが出場しなくても世間をあっと言わせるサプライズ演出を用意している。

「タモリが断った時の司会者には、古舘伊知郎が有力視されている。タモリの押さえというと聞こえは悪いが、古舘サイドも状況を理解してOKしたようだ」(同)

 さらにSMAPにも負けない“目玉”として、大河ドラマ「真田丸」の出演者がスタジオで“ミニ芝居”を披露する企画が上がっている。

「主演の堺雅人や草刈正雄、大泉洋、山本耕史、片岡愛之助らが、脚本家の三谷幸喜氏が書き下ろした紅白向けの芝居を演じる。内諾はもらったと言われています」(同)

 そして今年の紅白を盛り上げる最大のサプライズ演出が、ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディラン(75)だ。

「どんな形でもいいから紅白出演をオファーしている。ディランは震災に見舞われた日本を気にかけていると言われている。有力なエージェントに仲介を頼んで、水面下で動いているそうです」(同)

 ディランの公式サイトでは、公演ツアーは今月23日が最後となっており、その後の予定は出ていない。

 タモリの司会でSMAPが出場、真田丸メンバーによる芝居披露、そしてディランの出演…。もしすべてのパズルが奇跡的にはまったら、今年の紅白の平均視聴率は50%を軽く超えそうだが、果たしてどうなるか?