海外では有名な殺人事件が起きた場所や心霊がらみの事件が起きた場所、幽霊が出るといういわくつきの場所が評判を呼び、観光地になることも多い。中には今でも目撃証言が頻発するため、テレビなどのメディアや心霊研究家が真相解明に訪れたりすることもある。

 英国ヨークシャー州西部には、有名なポルターガイスト事件の舞台になった家が今も残っている。

 1966年8月の夜、当時この家に住んでいたプリチャード家の子供たちと祖母が留守番をしていたところ、食器棚の食器が震え出す、台所の床に水たまりが出現するなどの怪異が発生。その時は1時間程度で収まったものの、2年後の1968年から約5年間にわたってこの家ではラップ音や悪臭、物が動くなどのポルターガイスト現象が頻発するようになった。やがて家の中には黒いローブをまとった不気味な人影が出現、徘徊するようになったという。

 これが後に「ポンテフラクトの黒い修道士」事件と呼ばれるようになった事件の概要である。

 事件の舞台となった家では今でも怪現象が起きるとして、多くの心霊研究家らが訪れている。その調査の際に撮影されたという写真が公開されて話題を呼んでいる。

 撮影されたのは2015年のことで、1枚は部屋の中にかけられた鏡の中に、撮影者や調査員らとは違う人の姿が写っているというもの。もう1枚は廊下を撮影したものなのだが、誰もいなかったはずの壁際に黒い影のような物が写っている。

 黒く長い袖から指が出ているようにも見えるが、輪郭は奇妙にぼやけている。また、手のような部分から煙に見えるものが下の方に流れていることも分かる。壁の向こうにいるため、誰か仕掛け人がいたのではと考えることもできるが、謎の煙状の部分は再現できないとみられている。

 だとすると、この写真に写ってしまったのはやはり「黒い修道士」の姿だったのだろうか?

 ちなみに問題の怪異を起こしていた黒い修道士は、16世紀ヘンリー8世の時代の修道士であり、少女に暴行した罪で絞首刑になったとされている。この家は修道士が処刑された処刑場の跡に建てられたとも言われているのだ。

 現在でもこの屋敷では心霊調査が行われており、様々な怪異が捉えられているという。

(提供=ミステリーニュースステーションATLAS