“ぱるる”ことAKB48の島崎遥香(22)がグループを年内で卒業することを3日、発表した。本紙で既報した通り、生来の不器用さが他のメンバーとのあつれきを生み、卒業へとかじを切った格好となった。正式に卒業するまであと3か月ほどあるが、努力を表に伝えようとしなかった島崎がメンバーとの“誤解”を解く期間になりそうだ。

 島崎は3日、東京・秋葉原で行われた求人情報サイト「バイトルNEXT」新CM発表会にAKB48の渡辺麻友(22)、横山由依(23)、HKT48の指原莉乃(23)と出席。この場で「AKB48を年内をもって活動を終了させていただくことにしました」と発表した。今後は12月26日にAKB48劇場で卒業公演を行い、12月31日をもって活動を終了する。

 次世代エースとして活躍し、14年には自身の代名詞となった「塩対応」が新語・流行語大賞にノミネート。11月16日発売の46枚目シングル(タイトル未定)が自身の“ラストシングル”になる。

 女優活動も精力的にこなし、17日から放送されるテレビ朝日系連続ドラマ「警視庁 ナシゴレン課」に主演。島崎は「まだ実力もないですし、ここで『女優一本で頑張っていきます』とは言えない」と謙遜しながらも「応援してくださる声がある以上、いただいたお仕事を全力で取り組んでいきたいという前向きな意思はあります」。さらに「ジブリの声優さんをやりたい、というのが夢としてあります」と話した。

 今夏、島崎から卒業に関する相談の電話を受けたという指原は「こんなに努力が表に伝わらなくて、悩みや不安が外に伝わらない不器用な子がいるんだなって」と表現したが、そんな不器用さが周囲との“あつれき”を生んでしまったのは、本紙が報じた通りだ。

「映画やドラマなどに出演する中で、島崎は女優として実力不足を痛感し必死に努力していた。器用なタイプでもないため、AKBとして活動する時もケータイなどでセリフ覚えなどをしていた。ある現場のリハーサル中、島崎がケータイをイジっていたのを、他のメンバーからは“サボってる”と見えて批判されてしまった。お互い置かれた状況をちゃんと説明すれば、理解し合えたかもしれないですが…」(芸能プロ関係者)

 この“ケータイ事件”が一つのきっかけとなり、島崎は「自分がいても周りに迷惑をかける」と“年内卒業”へと傾いていったという。

「『塩対応』は、一歩間違うと『礼儀知らず』と見えることもありますが、素顔は全く違う。マネジャーが連絡を忘れて取材現場に遅刻してしまった際、島崎は言い訳することなく『すいませんでした…』と頭を下げた。差し入れのおすしに後輩が群がるなか、島崎はお皿に取り分けて、別の部屋にいた総監督の高橋みなみに持っていき、後輩には『ちゃんと先輩のところに持っていかないとダメ』と注意するなど、気遣いもできる」(AKB関係者)

 指原が「誤解される部分もある」と語ったように、島崎は自分が努力する姿を見せてこなかったのは事実。しかし卒業発表をしたことで、「今後はメンバーと“雪解け”していくはず」と前出の芸能プロ関係者は言う。

「卒業を決めたメンバーは、プレッシャーから解放され素直になっていくもの。今回の卒業発表も島崎は晴れやかで優しい表情をしていた。これからメンバーと本音で話す機会があるし、残り3か月あればけんかをしたメンバーとも分かり合える時が来ると思いますよ」

 残り3か月となったAKBメンバーとしての生活を島崎はどんなふうに過ごすのか?