「ニャンニャン事件」30年目の真実

2012年12月04日 11時30分

「この本は『私がたばこを吸って男性とセックスした』と認めるような内容なんです。でもこの本、私は全く書いてないの(笑い)。当時はいろんな取材を山ほど受けたから、そこで話したことに尾ヒレが付いて出版されたんだと思います」

 自分が著者でありながら高部はこの本の存在を最近まで知らなかったという。5〜6年ほど前、ひょんなことがきっかけで同書の一部を読む機会があり、ページを開いたところ「あれ、こんなこと知らないぞ」となったのだ。

「それで1回全部読もうと思ったけど、どこにも売ってなかった。仕方がないのでインターネットの『アマゾン』で中古で買ったんです。自分が著者である本を自分で買った(笑い)。さすがに自分の名前を使うのは恥ずかしいから、娘の名前で買ったの」

 改めて読んでみた感想は「ホントのことは2割だな」だった。「あとの8割は『私、こんなこと言った?』と思うくらい、知らないことがいっぱい。この本でみんな、私がたばこを吸ってエッチしたと信じたんだと分かりました」。


【ニャンニャン事件とは】高部が人気絶頂だった1983年6月、写真週刊誌「FOCUS」に高部が裸に布団をかけただけと思われる姿でベッドに横になり、たばこをくわえている写真が掲載された。同年放送されたドラマ「積木くずし」で不良少女役を演じていたため「ドラマも私生活も不良だった」と話題に。

 この写真を持ち込んだ18歳の男性が高部との交際をほのめかす発言をしたこともあり「まだ15歳の人気絶頂のアイドルが、男性とのエッチを終えた後に一服している」という解釈が定説になってしまった。このスキャンダルで高部は、出演していたテレビ番組やCMをすべて降板。同年9月に男性が自殺し、騒ぎは拡大した。

 萩本欽一のバラエティー番組から派生した女性タレント3人グループ「わらべ」に名を連ね、「めだかの兄妹」という曲の詞に「ニャンニャン」という言葉の繰り返しがあったことから「ニャンニャン」は事件の冠となり、流行語と化した。高部は欽ちゃんファミリーから外され、わらべからも脱退した。

☆たかべ・ともこ=1967年8月25日東京都生まれ。80年に女優デビュー。82年の「欽ちゃんのどこまでやるの!?」(テレビ朝日系)に出演し、のぞみ役でブレーク。83年の主演ドラマ「積木くずし〜親と子の200日戦争」(TBS系)が大きな話題となった。30歳を過ぎてから入学した慶応大学文学部を2007年に卒業。10年に国家資格・精神保健福祉士を取得した。

 

高部知子 社会復帰を手助けする“心の専門家”