俳優・落語家で桃太郎研究家の神木優(35)が23日、都内で「神木優ソロアクト2016『モモタロ』」(25日、東京・銀座博品館劇場)のPR会見に出席した。

“桃太郎俳優”の神木は室町時代に作られ、伝承されてきた童話の桃太郎を研究し、落語や一人芝居などを通じて発表してきた。神木によれば、全国に700種、4000話が残っているそうで、文豪の芥川龍之介、尾崎紅葉、そして福沢諭吉さえも、桃太郎を題材に作品や文章を発表している。

 神木は「福沢諭吉は『日々の教え』の中で桃太郎に触れ、卑劣千万の略奪者と断罪している」と豆知識を披露し、「桃には若返りの効果があるとされている。桃太郎はもともと、おじいさんとおばあさんが桃を食べて若返り、子供が生まれるという話。それを教科書に載せる過程で、子供向けに桃から生まれたことにした」と秘話を明かした。

 最近、ペプシやauのCMで桃太郎は引っ張りだこだ。神木は「広告にこれだけ使われるようになったのは、2013年度の新聞広告クリエーティブコンテストで『ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました』という作品が最優秀賞を取ってから」と指摘した。

 そして神木は「桃太郎は日本最強の童話。MOMOTAROを通して日本の文化、伝統芸能のすばらしさを再認識してもらいたい。そして、皆さんが当たり前に知っている桃太郎が覆される快感を味わってほしい。来年には米国公演も予定している。日本文化を世界に広めたい」と意気込みを語った。