女優の武井咲(22)が8日、テレビ朝日で行われた主演ドラマ「瀬戸内少年野球団」(17日午後9時)のプレミア試写会に出席。少年野球団を演じた子供たちのサプライズ登場に涙した。

 同ドラマは作詞家の故阿久悠さんの同名小説が原作。武井は戦地から復員した夫役の三浦貴大(30)とともに、敗戦で生きる希望を失った子供たちに対して、野球を通じて勇気を与える女性教師・駒子役を演じた。

 この役は32年前、故夏目雅子さんが演じた。昭和を代表する大女優が演じた役とあって、武井は「夏目さんの駒子は、そこにいるだけで凜として美しくて、とっても強い印象を受けました。どうしたらああいうふうに演じられるか悩んだ」と言う。だが、「(夏目さんに)近づこうというよりは、今の時代に演じる意味をどう伝えるかに集中しました」とも話した。

 撮影では、少年野球団と1か月間ともに過ごし、クランクアップの際には武井が一人ひとりに手紙まで手渡したという。この日はその教え子たちが、サプライズで登場した。

 少年たちから「担任の先生が駒子先生だったらいいのに…」と手紙を読み上げられると、武井は「もう、たまらないですね…」と感動の涙を流した。

 関係者は「この撮影を通して、武井からは“母性オーラ”があふれ出ていた」と指摘する。この日も少年たちが登場するなりギュッとハグし、ユニホームからおへその出ている少年を見つけると、そっと教えてあげる“良母”っぷりも披露。

 さらに少年野球団役だけが壇上に残されて記念撮影している時には、まるで我が子を心配する母親のようにステージ袖からそっとのぞきこんで見守った。

 これまでさまざまな役を演じてきたが、同ドラマで初の教師役を演じて子供たちと長期間過ごしたことで、武井はすっかり母性に目覚めたようだ。