女優の寺島しのぶ(43)が31日、東京・中央区の日本橋高島屋で開催中の「ガレとドーム展 美しき至高のガラスたち」(9月12日まで、同所で)を訪れ、最近話題の“2世タレント”について語った。

 世間は強姦致傷容疑で逮捕された俳優・高畑裕太容疑者(22)の話題で持ちきり。寺島は父が人気歌舞伎役者の尾上菊五郎(73)、母が美人女優の富司純子(70)という名門一家に生まれた。

 その立場から「二世はいつまでも二世。親は変えられない。若いころは親を超えなければと思っていたが、仕事をするようになって受け入れられるようになった。緊張して手が震える時『この親から生まれたから、私はたぶんできる』とポジティブに考えられるようになったのは最近のこと」と、二世の難しさを説明した。

 高畑容疑者には父がおらず、女優の高畑淳子(61)が仕事を続けながら女手一つで育てた。寺島は「私も結構両親が家にいなかった。そういう中で弟(尾上菊之助=39)の存在は大きかった。弟と歌舞伎ごっこして、さびしい気持ちをまぎらせた」と自身の経験を明かした。

「父は忙しい中よく面倒を見てくれたし、母も運動会や父母会など学校行事をもういいよというくらいやってくれた。あなたを見ているわよという親の信頼を感じながら生活していた」。寺島は両親の愛情をたっぷり受けて育ったようだ。

 また、息子を持つ母親の立場からは「とにかくうそだけはつかないで、何でも言ってほしい。私も母からそう言われて育ってきて、それがいいほうに回ってきたと思う。そのためには、言わせる環境をこちらがつくらなければいけない」と持論を述べた。

 この日も息子を伴い、展覧会を見学させた。「母親としてまだ3年。いろんな先輩の話を聞きながら、試行錯誤している。元気に育ってくれればいいなと思っている」。寺島はそう母の気持ちを表現した。