自民党の小泉進次郎衆院議員(35)が22日、党本部の農林部会で開かれた“玉ちゃんアイス”の試食会に出席した。

 同アイスはアイスクリームとタマネギを組み合わせたモノ。タマネギは札幌発祥の品種「札幌黄(き)」。2007年には「食の世界遺産」にも登録されたが、生産量が減少し“幻のタマネギ”と呼ばれている。

 2年前、北海道の斉藤農園と札幌市東区の伏古商店街がタッグを組み、タマネギ独特の臭みを消すために札幌黄を煮込んでジャムにして、アイスに混ぜ込んだ“玉ちゃんアイス”を完成させた。

 進次郎氏は7月の参院選の候補者応援で現地を訪れた際、札幌黄の生産農家を視察していた。この日、玉ちゃんアイスを初めて試食した感想は――。

「うん。これホントにタマネギですね! でも、とても食べやすい。ソフトクリームにしてもおいしい。ウチの地元(神奈川県三浦、横須賀市)は大根焼酎をやっている。さすがに(農林部会の)役員会で焼酎を配るわけにもいかない」

 この数日、北海道を直撃した台風では、断続的に激しい大雨が降り、タマネギなどの農作物が水に漬かるなど大きな被害を受けている。

「収穫直前だったタマネギ畑100ヘクタールが大雨で水に漬かり、流された。今後も被害は拡大する。農水省に話し、早急に対応したい」(進次郎氏)

 同党農林部会長の進次郎氏は、全国各地で新鮮な農産物を試食する機会が多い。ただ、野党国会議員は「進次郎氏は食いしん坊。全国各地のグルメ視察は、親父(小泉純一郎元首相)譲りのパフォーマンス!」と批判されている。

 自民党関係者は「進次郎氏は、選挙中でも空き時間を使い農業の現場に行き、農家の人たちと意見交換している。復興政務官時代は東日本大震災の被災地に足を運び、現場主義は一貫している。注目度の高い政治家が、各地の特産品をアピールするのは、地方財源になる」と反論する。

 進次郎氏の全国うまいもんを食い尽くす“グルメ道”の視察は続く。