まさかの紅白落選、そして“休眠”へ――。1月に解散騒動が表面化した国民的アイドルグループSMAPに、暮れのNHK「紅白歌合戦」の「落選」がささやかれ始めた。この夏、民放各局の音楽特番に一切出演しないことで、業界がざわついているのだ。これまで23回の出場を誇る常連SMAPは、過去に2回辞退したことはある。だが、落選となれば話は別。9月から来年8月までの「25周年イヤー」の展開次第では、そのまま“休眠”しかねない状況だという。

 9月にはCDデビュー25周年を迎えるSMAPだが、活動実態としては解散騒動をいまだ引きずっている。

 この夏は、メンバーの中居正広(43)が司会を務めた16日の大型歌特番「音楽の日」(TBS系)でさえ、出場を見送ったSMAP。業を煮やした明石家さんま(61)が23~24日の「27時間テレビ」(フジテレビ系)で「ファンのために歌番組なんで出ぇへんねん?」「ファンのためにレコードは出したほうがええ」などと中居に直言したほどだ。

「9月に行われるといわれている契約更新については、メンバーが更新をしないでそのまま解散という最悪の事態は免れそうですが、退社した育ての親で敏腕マネジャーだったI女史がSMAPから離れてからは、グループとしての新たな活動はない。ジャニーさん(喜多川・ジャニーズ事務所社長)から『盛大にやる』と言われていた25周年記念コンサートも、年内は行われない雰囲気になっているし、新曲の方も制作部門に動いている気配はないんです」とはある音楽関係者。

 そんな状態だけに、SMAPが常連となっている大みそかの紅白歌合戦出場にも暗雲が垂れ込めてきたという。同関係者が続ける。

「NHKの中ではまだ紅白の話は出てませんが、SMAPはこれまでにも出場辞退したことがあるから、“今回も同じような感じでいいんじゃないか”っていう雰囲気になっている。今年はジャニーズ側も出さないだろうとまでいわれています」

 SMAPは1991年の初出場以降、23回出場している。出場しなかったのは2回。2001年、メンバーの稲垣吾郎(42)が不祥事を起こしたタイミングでの辞退と、2004年に「新曲を出さなかった」ことを理由に辞退したことがある。

「かといって、せっかく持っている紅白出場枠をみすみす逃すのもなんだからと、今年はデビュー20年目を迎えた『KinKi Kids』をその枠に推すんじゃないかといわれています。SMAPに関しては25周年の記念コンサートもそうですが、25周年イヤーそのものは来年8月までありますからね。そこまでに何かしらの形にすればいいのでは、という考えが見え隠れする。だから、年内はグループの活動をしないのでは、とさえいわれています」(同関係者)

 表向きは「辞退」にしてもその実情は、ジャニーズ事務所による「出場停止」。つまりSMAPを落選させて、他のグループを“繰り上げ当選”させるということだ。

 しかも「この流れは今年に限ったことではなく、来年以降も続く可能性もある」(芸能プロ幹部)との声まで聞かれる。

「I女史に代わって古参のスタッフがSMAPを仕切ることにはなっていますが、結局、騒動から半年以上経過しても動けてないし、実際のところメンバーをまとめきれていない。そんな現状が続いてもジャニーズの幹部連中はテコ入れをしようとも考えていない様子。こういう動きを見ていると、そのまま、なし崩しにグループを名前だけのものというか、あってないようなものにしてしまうんじゃないかと思えちゃうよ」(同幹部)

 国民的アイドルグループはどこに行ってしまうのか。