鳥越俊太郎氏 文春に続き新潮にも抗議文「刑事告訴」準備

2016年07月27日 17時21分

27日も選挙活動に励む鳥越氏

 東京都知事選(31日投開票)に野党統一候補で出馬している鳥越俊太郎氏(76)の選挙事務所は27日、マスコミ各社にファクスを送付し、「週刊文春」に続き「週刊新潮」に対しても刑事告訴する準備に入ったと伝えた。

 

 鳥越氏の選挙事務所はこの日、28日に発売される同誌の記事について同誌に抗議文を送付し、東京地検への選挙妨害および名誉毀損罪での刑事告訴の準備に入ったと伝えた。

 

 以下、週刊新潮への「抗議文」全文。

 

 東京都知事候補である鳥越俊太郎について、明日発売の週刊新潮が、「13年前の『被害女性』証言記録」と見出しを打った記事を掲載することがわかった。

 

 すでに週刊文春に対しても抗議しているとおり、本件は事実無根である。

 

 ところが、週刊新潮は、13年前に記事にすることを断念したにも係わらず、今回新たな取材をすることなく、しかも選挙期間中に、2003年6月の取材を元にして、2003年当時A子氏なる人物から聞き取ったとされる一方的な供述に基づいて記事を掲載しようとしている。

 

 しかし、上記記事は、取材記録の一部を記事にしただけであり、A子氏の供述を裏付ける客観的な証拠が一切示されていない。それどころか、週刊新潮は、鳥越俊太郎とA子氏が二人きりで別荘に行ったなどと記事にするが、その日付について2002年の「8月初め」とするだけで特定していない。これでは、鳥越俊太郎が当日のアリバイ等反論をしようにも、その手段を奪われている状態にある。

 

 そもそも、痴漢えん罪事件が絶えないのは、被害者とされる女性の供述のみに基づいて起訴されることにある。本件もまさに、A子氏及びA子氏の恋人の供述のみを元にして書かれているのであり、週刊新潮の記事は同種のたぐいである。

 

 週刊新潮は、「鳥越氏が都知事に相応しいかどうかを考える際の判断材料として、13年前の証言を掲載した次第である。」としている。

 

 報道の自由、言論の自由は当然ながら保障されるべきものであるが、選挙となっている本件の場合は特にA子氏の証言が真実であることの客観的証拠を示した上で有権者に問うべきであるし、それこそが公共性を問うためには重要であると考える。

 

 記事にある案件については、事前にFAXによる取材があり、本人に確認の上、弁護団から事実無根であると文書で明確に否定する回答をするとともに、無責任に記事化すれば選挙妨害になると強く警告した。しかしながら、記事は、13年前の一方的な証言だけに基づき、いかにも真実であるかのごとき印象を与えるものとなっている。

 

 こうした手法で有権者に意図的に誤った印象を与えようとする行為は、明確な選挙妨害であり、公職選挙法148条1項但書によって禁止される「虚偽の事項を記載し又は事実を歪曲して記載する等表現の自由を濫用して選挙の公正を害」する行為に他ならず、同法235条の2に規定する罰則の対象にもなりうる行為である。また、刑法230条1項の名誉棄損罪を構成する

 

 弁護団は、週刊新潮に対し、強く抗議する。また、明日にも東京地検に刑事告訴すべく準備を進めていることを申し添える。

 

 なお、本件に対する問い合わせなどの一切は、弁護団が対応する。くれぐれも、鳥越本人の選挙運動に対し、これ以上の妨害とならないよう、求める。

 

 2016年7月27日

 弁護士 藤田謹也

 弁護士 五百蔵洋一