スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の日本国内配信からわずか3日でトラブルが相次ぎ、摘発者が出ている。

 岡山や佐賀、兵庫、宮城の各県で24日までに6人が乗用車やミニバイクを運転中にスマホをいじっていたとして、道交法違反(携帯電話使用など)で摘発された。いずれもポケモンに興じていたといい、交通反則切符(青切符)を切られた。

 また岐阜県美濃市の東海北陸自動車道上り線ではブラジル国籍の男性(24)がポケモンに熱中するあまりに高速に立ち入り、注意された。名古屋市では、ポケモンをしながら自転車に乗っていた女子大学生(22)が前かごに置いた手提げかばんをミニバイクの男にひったくられた。大学生は「ゲームに夢中で、バイクが近づく音に気付かなかった」と話している。

 海外では同ゲームに興じるあまり、歩きスマホで自動車にはねられたり、運転中スマホで乗用車が街路樹に激突するなどの事故も起きている。道路に飛び出して車にはねられる事故や、車の運転中に赤信号の交差点に突っ込むなどの事故が起きるのは、もはや時間の問題とも言えるほどだ。

 交通事故事案に詳しい弁護士によると「『ポケモンGO』をしながらの歩きスマホをしている人を車ではねてしまえば、運転手は自動車運転死傷行為処罰法の過失運転致死傷罪に問われます」という。

 この場合、酔っ払って道路に寝ていた人をはねてしまっても同様の罪には問われるというが「当然、相手の状況次第では“減刑”もあるし、起訴猶予という事例もないわけではない。『ポケモンGO』をやっていたかどうかという事案であれば、警察も通信していたかの確認をすることもあるでしょうが、まずは自己防衛。ドライブレコーダーを備えるなどの対策を講じることも必要になってくるでしょうね」と同弁護士。

 事故を予防するためにも、周囲の注意喚起が求められそうだが、理性あるハズの大人が「ポケモンGO」にハマっていては…。