超有名音楽プロデューサーが、デビュー前の男性新人演歌歌手にセクハラ行為をしたとして訴えられるという前代未聞の裁判騒動が発覚! 訴えられたのは“松田聖子の育ての親”として知られる酒井政利プロデューサー(80)で、原告はやなせひろみ(26)と、やなせが所属するレオプロダクション。やなせらは酒井氏からセクシュアルハラスメント、パワーハラスメントを受けたとし、今年3月に損害賠償を求め東京地裁に提訴した。酒井氏は300人以上のアーティストを世に送り出した重鎮。それだけに芸能界に衝撃が走っている。

 酒井氏は音楽界では誰もが知る超大物プロデューサーだ。古くは島倉千代子さんや青山和子(70)、その後、天地真理(64)、郷ひろみ(60)、山口百恵(57)、キャンディーズ、矢沢永吉(66)、松田聖子(54)、TUBEなど多くの超人気アーティストに関わった。

 そんな同氏が訴えられた。それも契約問題や金銭問題などではなく、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメントだという。しかも相手は年齢が3分の1ほどの20代の若者だ。裁判は5月に始まり、6月27日に第2回。第3回は8月18日に行われる。いったい何があったのか?

 訴状や裁判の記録などから、酒井氏とやなせは、昨年11月23日に都内で行われたレオプロ主催の「全日本カラオケ王座決定戦」で知り合ったようだ。酒井氏は審査員として出席していた。

 そして1か月後の12月25日に同氏とやなせは、レオプロ社長を交えて3人で会食。このときに同氏とやなせはお互いの電話番号を交換。やなせ側の言い分では、社長が席を外した際に酒井氏は「君は、感度はいい方?」と聞き、「僕はね、女もどっちもいけるんだ」「一流になれるかどうかは、感度の良しあしに関わってくるんだよ」などと語った。

 その後に、2人だけで新宿の喫茶店に行ったという。暮れから1月にかけて何度か電話などでのやりとりがあり、今年1月25日、都内のAホテルで行われたイベントに審査員として出席した酒井氏は夕方になって、控室だった同ホテルの客室にやなせを呼んだ。そしてここでの出来事が、裁判に発展したのだ。やなせ側の主張はこうだ。

 ホテルの部屋でやなせは酒井氏から「じゃあキスしよう」などと強引に迫られたが、ちょうどそのとき女性従業員が加湿器を持って部屋に来た。そのため酒井氏は「コーヒーを入れてあげるから飲みながら話をしよう」となった。そしてやなせがカフェオレが入ったカップを口にすると、しばらくして体調がおかしくなり、同時に身の危険を感じ、部屋から脱出しようとした。このとき、酒井氏はつかみかかってきたが、なんとか振り切り「誰か助けてくれ!」と叫びながらエレベーターに走った――。

 どうやら難は逃れたというのだ。訴えを起こしているレオプロダクションは「確かに(酒井氏を)訴えているのは事実ですが、今は係争中なので、申し訳ありませんが取材はお受けできません。コメントも控えさせていただきます」。

 ただ、大物プロデューサーを訴えるのはよほどのこと。業界では「やなせ側の売名行為では?」とする声がある一方で、「酒井さんには昔から同性愛疑惑はあった」という声も。今後の展開から目が離せない。