英国から、「今年もミステリーサークルのシーズンがやってきました!」というニュースが届いている。

 場所は英国ウィルトシャー州、国内でも農村地帯が広がっていることで有名な場所である。なお、ここには古代の天文台で、昔から謎多き遺跡と考えられてきたストーンヘンジが存在している。

 ミステリーサークルは英国や米国の穀倉地帯を中心に確認される現象で、畑で育った麦などが円形に倒されてしまうものである。一つの円は、中心から外側に向かって渦を巻くように根元から柔らかく草が倒されており、草の中には倒れた状態で成長を続けていたものも存在していた。

 ミステリーサークルは1980年代から報告されはじめ、初めは単純な円が一つないしは複数存在していただけだったが、しだいに複雑化していき、直線を含むものや幾何学模様を描くものなど、非常に細かく美術的なものも多く作られるようになっていった。

 このミステリーサークルに関して、当初は竜巻などの突風による自然現象説などが出てきたが、一夜にして複雑で大規模なミステリーサークルができることから、宇宙人やUFOが作っているのではないかとする説が出てきた。

 しかし、後に英国で2人の男性が「ミステリーサークルを作っていたのは自分たちだった」と告白する。彼らは1978年ごろからサークル作りを始め、人の話題になり始めた1980年代から、反応を楽しみに複雑なサークルを作成するようになっていったのである。

 彼らは結局250以上のサークルを作成していたわけだが、発生していたミステリーサークルの数は膨大で、彼らの作成個数をはるかに上回っていた。だが、これもミステリーサークルが注目され始めてから、二人のまねをして作成していた人物が多数存在していた事が明らかになっている。

 最盛期では英国だけで20以上のサークル作成グループが存在しており、一部は今でも作成を行っているという。

 一方で、17世紀の文献に「草刈りデビル」という麦畑の草をサークル状に刈り取ってしまう妖怪の姿が出てきていることなどから、人為的なものではないサークルも一部含まれているのではないかと考えられている。

 今年も見事な、どうやって作っているのかわからないミステリーサークルが麦畑に現れるのだろうか。期待は膨らむ。

(提供=ミステリーニュースステーションATLAS