政治資金の私的流用疑惑で辞任を表明した舛添要一東京都知事(67)が20日、都庁に姿を表し、無言で帰宅した。21日付で辞任するが、記者会見の予定はない。登庁の予定もなく、事実上、この日が都知事として最後の仕事となった。

 午前10時前に登庁した舛添氏は報道陣の問いかけにも何も話さないまま。都庁関係者によると、ずっと知事室にいたという。そして午後4時ごろに退庁。100人以上の報道陣と都民や観光客の前を、無表情で無言のまま去っていった。通常なら都職員らによる花束贈呈などセレモニーが行われるが、一切なし。寂しすぎる最後となった。

 舛添氏は正月の家族旅行を会議費として政治資金で支払った疑惑や高額の海外出張費、神奈川県湯河原町にある別荘へ公用車で通っていたことなどで猛批判を浴びた。当初は“第三者”に調査を依頼するなど、説明責任を果たす姿勢でいたが、このまま疑惑に対して一切の説明をしないままとなりそうだ。