映画デビュー3作目で注目浴びるヤング・ダイスの本職はヒップホップ

2016年06月21日 10時00分

映画「日本で一番悪い奴ら」に出演するヤング・ダイス

 北海道警の不祥事を描いた映画「日本で一番悪い奴ら」(25日公開)で俳優・綾野剛(34)らと共演し、注目を集める“異色の新人”ヒップホップMC(ラッパー)・YOUNG DAIS(ヤング・ダイス=34)が本紙の独占インタビューに応じた。映画デビュー3作目ながら抜群の存在感で評価が急上昇中のヤング・ダイスは、撮影中に感じた主演・綾野のすごさなどを本紙に熱く語った。

 この映画は2002年、北海道警の警部が覚醒剤取締法違反で逮捕され、その後、拳銃押収事件の捏造疑惑や裏金問題などが報じられた一連の「稲葉事件」を基にして作られた。

 北海道旭川市出身のヤング・ダイスは「その時代、札幌にいたので、リアルタイムで事件の報道を見ていた。今回、事件の真相に近いものを作品を通して知ることで、改めて認識することができました」と言う。

 主演の綾野のほか歌舞伎役者・中村獅童(43)、お笑いコンビ「デニス」の植野行雄(43)など、共演者には多彩な顔ぶれが揃った。ヤング・ダイスの本職はアーティストで映画は“畑違い”だけに、気後れしそうなった時もあったが、その時に獅童から熱い言葉をかけられたという。

「獅童さんが『(役者と役者以外を)線引きしていたら、それ以上はないよ。思っているのは自分だけ。勝手に表現の幅を狭めるな。ぶつかっていかないと』とアドバイスしてくれた。それが撮影中のメンタリティーを支えましたし、本業でもすごく影響を受けました」

 一方で綾野のことは「変な言い方ですけど、古き良き時代に俺らが憧れていた大人って感じですね」と評する。

「そばにいるとすごく人となりが分かるんですけど、剛ちゃんってすごく感受性があるんです。人間のありさまを受け止めているというか。いろんな役をやっているけど、剛ちゃんならできるのが分かる。スーパースターだと思います」

 北海道のヒップホップグループ「NORTH COAST BAD BOYZ」に所属し、MCとして活動するなか、2014年に映画「TOKYO TRIBE」で、園子温監督(54)に主役に大抜てきされた。

 今作では白石和彌監督(41)に「オーディション会場に入ってきた瞬間に決めた」とまで言わせた。その存在感については「僕がヒップホップという役者業とは違う世界で生きてきたから、出ているのかもしれない」と推測する。

 今後は「このヒップホップを広めていくという意味で役者と音楽と両方やっていきたい。もっといろんな可能性があるんだということを体現したい」と意気込んだ。演じてみたい役について聞くと「戦国時代の侍の役。一つの信念に従って生きている人間を演じたい。周りのみんなは『顔が侍じゃない。問屋の顔だから無理』って言うんだけど…」と苦笑いした。

 映画公開後には新曲「So Heartless」を7月13日にデジタルリリース。

「タイトルは『なんて心ないんだ』という意味です。撮影直後に書いた曲。うまくいかないというか、自分が気持ちを入れている人ほど去っていく思いがあったので、そういう気持ちがにじみが出ていればいいなと」

 本紙のインタビューについては「(東スポファンの)父親が喜びます!」と笑顔を見せた。