【肺がんで死去】中川梨絵さん 文太さんとの濡れ場でのぞかせた女優魂

2016年06月17日 10時00分

【団塊記者の取材回顧録】初期の日活ロマンポルノのスターとして活躍した女優の中川梨絵さんが14日、肺がんのため死去した。67歳だった。葬儀・告別式は21日に東京・品川区の桐ヶ谷斎場で営まれる。

 中川さんは幼いころから子役として活躍。小学生のときにNHKの人気ドラマ「ホームラン教室」などにレギュラー出演した。高校卒業後、東宝に入社。中川さかゆの芸名で「乱れ雲」(67年)でデビューしたが、芽が出ずに退社し、72年、ロマンポルノ路線をスタートさせたばかりの日活に入社した。「OL日記 牝猫の匂い」(藤井克彦監督)、「花弁のしずく」(田中登監督)、などに主演。白川和子、宮下順子、田中真理らとともに日活ロマンポルノの黄金時代を築いた。

 ロマンポルノでのエロス表現と演技力が買われて74年、日活を離れてATG「竜馬暗殺」(黒木和雄監督)に出演するなど活躍の場を広げた。

 1974年8月28日、東映「実録飛車角 狼どもの仁義」で故菅原文太さんと共演した時に本紙のインタビューに大いに語ったことがあった。当時26歳。尾崎士郎の小説「人生劇場」に登場する飛車角のモデルである侠客・石黒彦市の愛人役。共演に当たって文太さん主演の「仁義なき戦い」シリーズを3本見たという。「すごくセックスアピールのある俳優さんね」

 日活と東映の違いについて「俳優はみんなの目に触れて初めて俳優。日活に比べて東映の映画は、観客もずっと多いわけだから、やる気持ちとしては同じだけど、今度は真価が問われると思う」という。

 ロマンポルノの女優の中でもセックスシーンでは定評があり男性をとりこにした。文太さんとの濃厚な濡れ場も話題を呼んだが「セックスシーンを買われたと思われるのはすごくいやなわけ。私としては一本一本、心をこめてやっている」と女優魂をのぞかせた。

「ロマンポルノの中ではエキセントリックな役が多いわね。その上いつも異常な設定の中にいるでしょう。『竜馬暗殺』(遊女役)はその延長線上にあったと思うの」

 文太さんは「中川梨絵はロマンポルノ数本にATG作品と、どちらかといえばアングラ女優として見られているが、正統派には出せない切なさ、女の情念が出せる女優」とベタボメしていた。