東京都の舛添要一知事(67)は15日午前、政治資金流用問題などによる都政混乱の責任を取り、辞職願を提出した。

“徹底抗戦”した舛添氏に、都議会は手を焼き続けた。13日の都議会総務委員会の集中審議で舛添氏は従来の答弁を繰り返し、業を煮やした公明、共産、民進系など8会派は14日、知事の不信任決議案を議会運営委員会に提出した。

 この日の午後には、川井重勇議長から自主的に辞職するよう説得されたが、舛添氏は拒否。議運委理事会では「リオデジャネイロ五輪を目前に、混乱を招くのは国益にマイナス。リオ五輪で東京が笑いものになってしまう。東京の名誉を守ってもらいたい」と9月定例会まで不信任決議案の提出を控えるよう訴えた。

 次期五輪開催都市である東京の都知事が、失職騒動に直面しているのは“世界的な恥”というワケだ。国際政治学者として活躍した舛添氏ならではの解釈だが、もはやそんな舛添氏に都知事を続けさせている東京都民が世界から笑われているのが実情ではないか。

 結局、最大会派の自民も15日未明に不信任決議案を提出。無所属の1会派を除く全会派が不信任でまとまったことで、決議案は同日の本会議で可決されることになったが、あくまで辞職を拒めば舛添氏が都議会を解散する可能性もあったが…。