下半身がワニのようなハ虫類、上半身が人間の体(おそらく年配の男性)という謎のミイラの写真が残っている。

 このワニ男のミイラは名前を「ジェイク」という……そう、1880年代にアメリカの見せ物小屋などで活躍していた半人半獣と伝えられているのだ。一説によると、ジェイクは簡単な質問をするとうなずいたり、首を振ったりといったコミュニケーション能力を持っており、さらにたばこを差し出すとおいしそうに一服するといったサービス精神も持ち合わせていたという。残念ながらほどなくして彼は亡くなってしまい、ジェイクを伝えるのは現在も残っている数点の写真のみとされている。その模様は動画などには記録されておらず、本当に生きていたかどうかは全くもって不明である。

 とはいえ、画像をよく見れば分かる通り、ワニ男ジェイクのミイラは人間部分とワニ部分の境目が妙に細くなっているため、切断したワニの体に人間の体を取り付けたフェイクだと考えられている。かつては世界中で見せ物や珍品として、伝説上の存在である妖怪たちを剥製で再現することが流行したのだ。ワニ男ジェイクもそのうちの一つであり、また本来は人魚などに使われるはずだったサルの上半身とワニの下半身をつないだものではないかとみられている。なぜなら同じく加工された「人魚のミイラ」の中に、ジェイクとよく似た顔立ちのものが存在しているからだ。

 こういったフリーク系の剥製は、職人によって成型の仕方や姿形が似通ってくるとされている。ワニ男ジェイクは、職人が思いつきで作ってみたところ思った以上の反響を得た事例なのかもしれない。

(提供=ミステリーニュースステーションATLAS

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