女優の松嶋菜々子(42)が3年ぶりの連続ドラマに主演する。7〜9月クールの「営業部長 吉良奈津子」(フジテレビ系)で、出産と育児休暇を経て、3年ぶりに仕事に復帰するという広告代理店の元敏腕クリエーター役。だが、低迷が続くフジだけに「福山雅治の二の舞いになるのはほぼ間違いない」と他局から心配する声が上がっている。

 松嶋といえば、2011年に最終回視聴率40%を記録し“お化けドラマ”といわれた「家政婦のミタ」に主演。その後も「救命病棟24時 第5シリーズ」などに主演し、長年にわたって“視聴率女優”だったのはご存じの通り。

「最近は私生活で12歳と8歳の2人の育児を優先し、女優業をセーブしながら特番ドラマなどにだけ出ていたのですが、昨年のTBSの主演特別ドラマがコケて、ギャラも高いままなので、各局ともオファーには二の足を踏んでいるといわれていた」(テレビ関係者)

 昨年8月に2夜にわたって放送された松嶋主演のドラマ「レッドクロス〜女たちの赤紙〜」では従軍看護師役を演じたが、視聴率は1日目が8・2%、2日目が10・7%と合格点には届かなかった。

 ただ、ギャランティーは“ミタ効果”もあって「連ドラならトップクラスの1話200万〜250万円」(制作関係者)のままだけに、ドラマ・映画関係者からは「天下のミタの松嶋といえど“賞味期限切れ”では」などの陰口が聞こえていた。

 夫・反町隆史(42)は昨年10月から、水谷豊(63)主演の人気ドラマシリーズ「相棒」(テレビ朝日系)の4代目相棒として出演。賛否両論あったものの、最近、今年10月からの「相棒」シーズン15でも継続出演することが判明した。

「『相棒』前までは夫の反町の仕事がなく“主夫”のような生活だったことで、松嶋が働くしかないともいわれたけど、反町の『相棒』6か月続投と、劇場版出演も決定したから、松嶋が無理に仕事をしなければならないわけじゃない。新ドラマ出演はあえて言えば、フジへの“助っ人”という意味合いが強いのでは」(芸能プロ関係者)

 フジといえば、トレンディードラマで他局を圧倒したのも今や昔。最近は視聴率低迷にあえぎ、現在放送中の「ラヴソング」にいたっては視聴率男・福山雅治(47)を担ぎ出したものの、看板ドラマ枠・月9での歴代最低視聴率6・8%を2回も記録した。福山に続く大物として松嶋がオファーを受諾した形だが…。

「今の俳優はフジのドラマには『正直出たくない』という人ばかり。低視聴率の“戦犯”にされて経歴に傷が付きかねないからです。福山でも数字が取れないのだから、早くも松嶋に“福山の二の舞いにならなければいいが…”と心配する声が上がってますよ」(同)

 松嶋とフジの関係は長い。反町との結婚のきっかけとなった「GTO」(1998年、関西テレビも)、松嶋主演でヒットした「やまとなでしこ」(2000年)、第5シリーズまで続いている「救命病棟」などだ。

「古くは新人時代に『とんねるずのみなさんのおかげです』内の戦隊ものコントで『オナラじゃないの』と言わされていたナナ隊員でしたし、とんねるずやフジのスタッフにかわいがられてきましたからね。その恩返しでしょうね」(フジ関係者)

 新ドラマでは、松嶋にありがちなクールな役ではなく、子育てと仕事の両立に悩む、実生活と同じ等身大の役柄。本人は役柄として嫌いだというミタを超えるハマり役が欲しいだけに、気合が入りそうだ。福山とは違い、救世主となれるか。

(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)