不倫騒動で芸能活動を休止していたベッキー(32)が13日の「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBS系)で、涙ながらに謝罪する姿は、世間の一定の同情を誘った。だが、逆にテレビ業界では大きな反感を買ってしまったようだ。「金スマ」を契機に本格復帰を目指すベッキーだが、テレビ局に渦巻く反感は、大きな足かせになりそうだ。

 ベッキーは「金スマ」で、休業していた1月末から104日ぶりに復帰した。「SMAP」中居正広(43)を相手に、人気バンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル・川谷絵音(27)と不倫関係だったことや、1月の会見でウソをついていたことを認め、謝罪した。

 ベッキー復帰は芸能界で大きなトピックとなり、多くの芸能人を巻き込んで大きな話題となった。「ダウンタウン」松本人志(52)は15日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)で「ていうか、ぼくもう飽きた。ベッキー嫌やぁ」「今まで通りのベッキーの感じで来られるとイラッとするかもしれないですね」などとコメント。

 また「金スマ」でベッキーと共演したIMALU(26)は「アッコにおまかせ!」(TBS系)で、ロケ当日までベッキーが復帰することを知らなかったエピソードを明かした。

 ベッキーの復帰時期は7月が有力視されていたが、「本人は早い段階での復帰を望んでいた。その心情を察知したTBS内の『金スマ』のチームが熱烈なオファーをかけ、一気に囲い込むことに成功した」と芸能プロ関係者。ベッキーは休業するまで、10本のレギュラーテレビ番組を抱えており、現時点ではすべて休養扱いで、降板とはなっていない。当然、一番組で復帰するならば、義理がある他番組への根回しは必要だったが、今回はまったくなされていなかったという。

「夏に日テレの『世界の果てまでイッテQ!』で復帰というのも有力候補として話し合いも行われていた。ただ、今回は本格復帰というわけではなかったため『金スマ』がかっさらっていった形となった。復帰にあたっては『金スマ』、ベッキーサイドが極秘プロジェクトとして進めたため、まったく他のレギュラー番組に説明がなかった」とテレビ局関係者。

 もちろん、メンツを潰された日テレを筆頭に、各局のレギュラー番組は、ベッキーサイドに怒りを見せている。さらに、この怒りはベッキー不倫騒動と同時期に解散騒動が勃発したSMAPが、各テレビ局に配慮ある手法を取っていたこともあって、増幅されているという。

「SMAPはフジテレビの『SMAP×SMAP』内で謝罪会見を行い、そのVTRを他局にも提供しました。もちろんこれは異例の対応であり、ジャニーズがフジに働きかけて実現した。だが今回は『金スマ』で謝罪する様子はTBSしか使えない。レギュラー番組を抱える他局からしたら面白くないですよ。結果的に『金スマ』以外のレギュラー番組を敵に回してしまったということです」とワイドショー関係者。「金スマ」では中居がベッキーをうまく導いたこともあり、バッシング一色だったネット上でもベッキーを許すムードが醸成されている。そういう意味では「金スマ」での復帰は成功といえるが、他局とのパワーバランスを考えると大成功と言えるのか、まだ疑問が残るところだ。