作家の辻仁成氏(56)が「想定外オファー」への困惑を明かした。28日、都内で行われた料理レシピ本「パリのムスコめし 世界一小さな家族のための」の発売記念トークショーでのことだ。

 辻氏が週刊誌「女性自身」で連載している「ムスコ飯」が一冊の本になった。「学生のころから料理が好きだった。たまたまツイッターとかに、料理の写真をアップしたことが連載のきっかけですね」

 オファーを受けた時はちょうど、離婚報道が起きたころ。「一瞬、えっと思ったけど、失うものがなかったので(笑い)。プロじゃないのでね」と振り返る。

「実際に調理師免許を取ってプロになってみては」と問われると、辻氏は「一回、取ってみようかな? でもシャレにならなくなっちゃうのでね」と苦笑いした。

「料理を眺めていると、息子の成長が目に浮かびますね」としみじみした表情。毎日、息子(12)に料理を作るために「仕事場はキッチンの横にあるんですよ。仕事も料理もこなしてスーパーマン? はい、スーパーマンなんですよ」と冗談ぽく笑った。

 ところが、あまりにも「料理上手」が知れ渡ってしまったため「困ったオファー」もあった。「日本の食材を生かした超高級フランス料理を作ってください」と、プロの料理人並みの依頼が入ったこともある。

「僕はプロじゃないんでね(笑い)。結構おいしいものができたんだけど、見栄えが悪くてボツになってしまった」

 ただ、自分のことを「反骨心の塊」という辻氏なら、プロを超えるフレンチも作る日が近く来るかも。