お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(35)が19日、都内で行われた「桂文珍的ココロ『神保町大阪文化祭!』キックオフイベント」で落語家の桂文珍(67)と対談した。

 文珍がトータルプロデュースする同イベントは、23日から5月7日まで開催。芥川賞を受賞した処女作「火花」の次回作に期待が集まる又吉は「(火花の)プレッシャーがあるんじゃないか、と思う段階は過ぎた。まだ半分もいってないですけど『作れるぞ』というところまでは来た。もう“降りてきている”」と構想が固まってきたことを明かした。

「火花」を読んだという文珍は「深いところまで話ができる若手は少ないけれど、彼(又吉)はよくわかってくれているから、賢いんでしょうね」と評価。又吉は「(芸人)仲間から『(2作目の)本がめっちゃ売れなかったらおもしろい』って言ってくれているので。芸人としては書けなくても、どう転んでも大丈夫」と余裕を見せた。

 そんな又吉に芸人たちは別の意味でも“失敗”を期待しているという。

「芥川賞を受賞した後、又吉が“先生”になって後輩芸人は扱いに困っているんです。正直、使う側も芸人として使いづらくなっている。ほかの芸人は芥川賞作家をおもしろおかしくイジりたいんですが『芥川賞をバカにするな』などとバッシングされるんじゃないかと恐れて過激にイジれない。又吉自身もそんな空気を感じている。“次回作が売れなくても大丈夫”と余裕を見せているのは、芸人として本来のイジられキャラに戻りたい思いもあると思います」(テレビ局関係者)

 又吉自身は、次回作を仕事前の早朝などに書いていたが、気分的に沈んで本業に影響してしまったため、今はあくまで芸人最優先で執筆活動を続けているという。