【大火災】ゴールデン街で働く俳優の嘆き「居る場所なくなった」

2016年04月13日 16時00分

野見隆明

 観光名所にもなっている東京・歌舞伎町のレトロな飲み屋街、新宿ゴールデン街の一角で12日午後1時20分ごろ、火災が発生した。出火元となった建物の1階にあるバー「流民」は、お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(52)が監督した映画で主演を務めた俳優がバーテンとして働いている店だった。

 2011年に公開された映画「さや侍」の主演・野見隆明(59)で、現在は週4回「流民」に勤務。もともと野見はそのキャラクターを気に入った松本が02年、自ら企画したテレビ番組「働くおっさん人形」(フジテレビ系)でデビュー。その後、同作主演に抜てきした。

 ただ「さや侍」に出演した後は、特に芸能活動は行っておらず、昼間は吉本興業の事務員として働いていた。関係者は「主な仕事は社屋の掃除。中庭の菜園の世話をしているのも野見さん。イチゴやブルーベリーなどの果物を育て、社員に配ったりしている」という。

 吉本興業東京本部はゴールデン街のすぐ近くにあり、野見は昼間は吉本で働き、夜になると「流民」に行くという生活を送っていた。

「働いているのは週4回だけど、野見さんは勤務日ではなくても『流民』で飲んでいることが多かった。夜はほぼ毎日のようにこの店にいたようだ」(同)

 それほど大事な店が火災でなくなってしまった。吉本興業の広報担当者は「本人はしょげ返っている。取材に応じることも考えたが『話なんか、とてもできない』と言うほどショックを受けている。『居る場所がなくなってしまった』とも言っていた」と明かした。

 すぐ隣のブロックにある「ソワレ」は延焼を免れた。開店13年目。歌手やタレントらが日替わりで切り盛りする人気店だ。週1で店番をしている“電波少年タレント”坂本ちゃん(年齢非公表)はこの日、店が気になり現場へ駆けつけた。

「煙のにおいは充満してたけど、電気もついたし何も異常なし。お店が残ってるのがうれしくて、もう涙目になっちゃった。でも組合長さんのお店は全焼し、その方がぼうぜんと立ってるのを見たら気持ちは複雑です。ここって火事になると、新しい建物が建てられないの。だからどうなっちゃうんだろう」と語った。