アニソン歌手の和田光司さんが3日に上咽頭がんのため死去した。42歳。8日、和田さんの公式ホームページが発表した。葬儀については既に近親者で執り行い、今月下旬に「和田光司 お別れ会」が行われる。

 和田さんは1999年からフジテレビ系で放送されたアニメ「デジモン」テレビシリーズすべての楽曲を提供したことで知られており、特に和田さんのメジャーデビュー曲となった「デジモンアドベンチャー」のオープニング曲「Butter―Fly」はアニソン屈指の名曲として今もファンが多い。

 和田さんは病気と闘い続けた歌手としても知られていた。2003年、29歳の若さで上咽頭がんを患っていることが発覚。医師からは「5年生存率は40%」と診断され、同年4月のステージをもって活動を休止したが、病を乗り越え05年に復帰した。しかし11年にはがんが再発。同年10月から治療により再び活動を休止したが、2年後の13年10月に活動を再開。「不死蝶のアニソンシンガー」と呼ばれた。

 和田さんの訃報に、同じアニソン歌手の奥井雅美(48)は自身のツイッターで「和田光司くんが天国に召されました。とても、爽やかで優しい方だった。またいつか一緒に歌いたい。R.I.P」と哀悼の言葉を寄せている。

 和田さんが携わった初代デジモンの続編にあたる映画「デジモンアドベンチャー tri.」(全6章)が昨年11月から順次公開されており和田さんは同作で「Butter―Fly~tri.Version~」など主題歌を担当している。

 テレビシリーズの初回放送から17年がたった今年3月にはツイッターで「僕らの冒険は決して終わる事なく続いていく。デジモンよ、永遠なれ!」と語っていた和田さん。その歌声もまた永遠となった。