演歌歌手・石塚ひろし(73)と女子プロレスラー・あずみ(13)が先日、都内で「60歳の年の差デビュー会見」を行った。

 石塚は昨年12月、73歳にしてデビューシングル「越冬の酒」をリリース。一方のあずみは女子プロレス団体「スターダム」に所属する中学2年生のプロレスラーだ。先月リリースのアルバム「STARDOM new generation」に参加したことで、歌手デビュー。孫のような年齢のあずみに石塚は「私が13歳の時はリンゴ園の手伝いをしていた。今度、応援に行きたい」とエールを送った。

 石塚は15歳の時に、歌手を夢見て青森から上京。だが結婚したこともあり、歌は趣味としてたしなむ程度となっていたが、昨年、福田こうへい(39)の「南部蝉しぐれ」を作曲した四方章人氏(72)にデモテープを聞いてもらったことをきっかけに、デビューする運びとなった。

 石塚は「ずっと歌手というものを夢に持ち続けていたが、長年の夢がかなった」と笑顔を見せた。

 73歳とは思えないほど、活動は精力的だ。制作担当ディレクターの大槻淳氏は「当たり前のように1人で夜のスナックをキャンペーンで回っている。こないだ歩いていたら『○○さんがキャンペーンで来場』と告知したスーパー銭湯を見かけたそうで『自分も』と思ったんでしょう。石塚さんが1人で『キャンペーンをしたい』と申し込みにいった」と明かす。

 しかも「出演OKとなり本番を見に行ったら、すごかった。石塚さんと同年代のお客さんが多くて、歌い終わった後には『同い年で勇気をもらった』とか『年が1つ上でデビューするのはすごい。応援したい』と握手を求めるお客さんで長蛇の列でした」(同)。いまでは高齢者から「同年代の希望の星」として支持を受けているという。

 今後の目標として「新人なので、レコード大賞の新人賞。紅白歌合戦にも出たい」と夢を語る石塚。熱い高齢者の支持があれば、夢で終わらないかもしれない。