
2015年3月に解散したロックバンド「The Sketchbook」(以下スケブ)の元ドラマー・悠がボーカルを務める2ピースユニット「モラトリアム」が9日にセカンドシングル「ゴースト人間」をリリースした。うわべだけで繕う現代社会の悪癖をシニカルに歌った同曲への思いから、解散から1年をへて現在の心境を語った。
――昨年4月に始動した「モラトリアム」はどういったユニットか
悠:ユニット名には人生に猶予期間というのは本質的には存在しないという戒めの意味と、僕の名前と一緒にユニットを組む(キーボードの藤井)洋くんの名前を合わせて「悠洋」→「猶予(ゆうよ)」→「モラトリアム」とシャレの部分もあります。バンドサウンドはクリアで優しい部分が僕らのオリジナリティーです。
――どういう人に聴いてほしい
悠:僕もそうなんですが「こんなはずじゃないんだ」と自分探ししている人に聴いてほしいし、人間のエモーショナルな部分を曲を通じて伝えたい。ピュアな人間らしい部分をもっとさらけだそうぜと。僕たちのライブでそれを感じてほしい。
――9日にはセカンドシングル「ゴースト人間」をリリースした
悠:今の社会はうわべを繕うことがうまい人が多くなったゆえに、人間らしいハートが抜け落ちている。生きながら死んでいるという矛盾をゴースト人間と称して、そうした今の悪癖にシニカルな部分がありながらも打破していこうという応援歌です。一緒に手を叩ける部分があってライブで盛り上がれる曲です。
――ドラマーからボーカルに転身。スケブ時代との違いは
悠:一番違うのはドラマーからフロントマンになったこと。自分が最前線というだけでプレッシャーが違います。だからこそ感じる喜びもあります。今は曲も詞も書いていて、自分発信。思っていた以上につらさもありますが、それ以上の楽しさもあります。バンド時代と別の意味の達成感がありますね。
――解散からこの1年を振り返って
悠:本当にあっと言う間。今はとにかく充実しています。多くの人に曲を届けることを一番の目標にしていますし、モラトリアムも結成2年目を迎えるので、この1年は飛躍の年にしたい。スケブファンにも応援していてよかったなと思えるような結果を出したいです。
現在「モラトリアム」はHMV各店にてインストアイベントを開催中。5月6日の仙台enn2ndを皮切りに、大阪、名古屋、東京で初のツアー「Ray―May Tour2016」がスタートする。詳細はHPまで。
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