フィギュアスケートを題材にしたオリジナルアニメ「ユーリ!!!ON ICE」の発表イベントが27日、東京・江東区の東京ビッグサイトで開催された国内最大級のアニメ展示会「AnimeJapan2016」内で行われ、原案の漫画「モテキ」の作者・久保ミツロウ氏、アニメ監督の山本沙代氏が登壇した。

 アニメは勝生勇利(声・豊永利行)、ユーリ・プリセツキー(声・内山昂輝)の2人の“ユーリ”と、“生きる伝説”と呼ばれるヴィクトル・ニキフォロフ(声・諏訪部順一)の3人の男子スケーターを中心に、フィギュアグランプリシリーズを描く本格スケートアニメ。バンクーバー五輪銅メダリスト・高橋大輔の振り付けを務めた振付師・宮本賢二が登場キャラの振付を担当する。

 久保氏と山本氏は4年以上前から今回の企画を温めており「バルセロナ、ロシア、北京、上海。2人で自腹で見に行った」(久保)とアニメ化が決まる前から取材を重ねた。

 久保氏はアニメの絵コンテの代わりに漫画のネームを書き下ろしており「スタッフ向けの漫画みたいなもので、トータル900ページ描かなければいけない。1話につき80ページ、週間連載でいうと4話を詰め込んでいる」と説明。久保氏はここ2年漫画を発表しておらず、今作にいかに力が入っているかが分かる。

 アニメ本編も「フィギュアのシーンでは3Dを使わず、すべて手書きなので(セル画の)枚数がすごくかかる」(山本)とこだわった。

 声優陣についても久保氏は「私たちの第1希望がかなった」。放送時期はまだ未定だが、熱狂的なファンが多いフィギュアスケート好きに女性原案者2人の熱意が伝わるか注目だ。