プロダクションI.G(以下I.G)は25日、2000年にOVAで発表されたアニメ「フリクリ」の続編を米国カートゥーンネットワークと共同制作することを発表した。米国での放送時期は2017年末から18年初頭を予定しており、カートゥーンネットワークの大人向けの放送時間帯である「アダルトスイム」のトゥナミ枠で放送される。


「フリクリ」は00年からOVAで発表された全6話のアニメーション作品で、「新世紀エヴァンゲリオン」で知られるガイナックスとI.Gが共同制作。「トップをねらえ2!」などで知られる鶴巻和哉氏の初監督作でもある同作は実験的な演出が盛り込まれ、日本でも根強いファンが多い。


 さらに米国では03年に放送され、同年にはカナダ・モントリオールで開催された国際映画祭「ファンタジア映画祭」のアニメーション部門で銅賞を獲得するなど海外での評価が国内よりも高い。


 15年夏にI.Gは同作の原作権をガイナックスから取得したと発表しており、リメークを目指すとしていた同作。続編は「フリクリ」シリーズの生みの親である鶴巻氏がスーパーバイザーを務める。さらに映画「踊る大捜査線」やアニメ「PSYCHO―PASS」の本広克行氏が総監督、貞本義行氏がキャラクター原案を務め、脚本には岩井秀人氏も参加する。


 カートゥーンネットワークを運営するターナー社の公式ホームページの発表によれば、続編の舞台はオリジナル版の主人公ナオ太の時代から数年後の世界。「自分には特別なことは何も起こらない」と平凡な日々を送る10代の少女Hidomiの学校にハル子と名乗る新任教師が訪れたことから、Hidomiの町をメディカルメカニカが襲い…と物語が展開するという。続編は2シーズン、全12話作られる予定だ。


 日本でも根強いファンの多い「フリクリ」だけに気になるのは日本での放送予定。


 I.Gの担当者は本紙の取材に「放送の予定はまだ決まっていませんが、日本のカートゥーンネットワークで優先的に放送されると思います。地上波については未定です」と国内での放送を目指すとコメントしている。