【薬物逮捕でアウト!番長の転落と闇(35)】東京地検は15日、覚醒剤取締法違反(使用)の罪で元プロ野球選手・清原和博容疑者(48=所持の罪で起訴)を追起訴した。初公判は5月17日に開かれる。保釈申請が認められ次第、早ければ16日にも保釈されるが、そうなれば約1か月半ぶりに“シャバの空気”が吸えることになる。自由の身へ秒読み段階に入った今、その実感が湧いてきたのだろう、このところ清原被告は“ある願望”を盛んに口にしているという。本紙が入手した最新の肉声とは――。

 覚醒剤取締法違反(所持)で2月に逮捕・起訴され、使用でも再逮捕された清原被告。同月の段階でも「覇気がなく、とても落ち込んだ様子」「見た目に分かるくらいほっそりしてきた」「精神的に鬱のような状態」と本紙は勾留中の様子を報じてきた。

 また、独房では“夜泣き”をしていたり、途中でやめたとも言われているお遍路に関する本を読んでいるという報道もあった。

 自他ともに認める“番長”イメージから一転、殊勝な姿を見せているようだが、実に“キヨらしい肉声”が漏れ伝わってきた。

 逮捕時から警視庁本部(東京・千代田区)に勾留されている清原被告は、最近、捜査員にこんなことも言っているそうだ。

「早く(シャバに)出てすし食いたい。ウマイもん食いたい!」

 清原被告とは25年来の付き合いがあるという大阪にあるすし店の店長が、逮捕時に清原被告の素顔を語っていたが、そのすしの味を思い出したのかもしれない。捜査関係者が近況を明かす。

「アイツ、さすがに根性据わってるよ。房の中じゃドカンとしてる。捜査段階で言うことは支離滅裂だったけどな。シャブの入手ルートを『六本木の外人から買った』とか、ヤクで捕まるやつの定番文句ではぐらかしたり…。ガキだってもっとうまい絵(シナリオ)をかいてごまかすよ。ただ、本人の捜査はもう終わってるから、今はもう雑談程度だけど」

 その雑談から次につながる情報を引き出そうとしているのは本紙既報通りだが、保釈時期が近くなっているからこそ、その中で食べ物の話をしているのだろう。

 ただ、身元引受人に名乗りを上げ、保釈保証金も用立ててくれる支援者が決まったとしても、表立ってそんなサポートはできまい。“黒い交際”が次々と発覚した清原被告と関わるのなら、支援者もそれなりの覚悟が必要だ。

「清原の父親からお願いされ、プロ野球界の重鎮が、とある大物フィクサーに『清原を面倒みてくれないか』と頼んだが、渋られたそうだ。だが、紆余曲折を経てある人物が清原を受け入れることになったそうだ」とは裏社会に通じる人物。

 暴力団関係者からの報復を恐れ、清原被告は当分“オリの中”にいる方がいいのかもしれないが、捜査員たちは内心、さっさと警視庁から出ていってもらいたいのが本音だとも。

「有名人だから、嫌でも特別扱いしなきゃいけない。でもな、本部の独房にずっとなんか入れておけないんだよ。他の事件の捜査もあるし、清原にばっかりかまってられない。受け入れ先が決まったので保釈が認められてシャバに出るかって? 出れるもなにも出すよ!」とヒステリックにほえるのは、ある捜査関係者だ。

 いよいよ保釈まで秒読み段階に入ったが、果たしてどんな姿を見せるのか。