1989年にブロードウェーで初演され、1017回上演されたミュージカル「グランドホテル」の公開稽古が8日、都内で行われ、シンガー・ソングライターで俳優の中川晃教(33)、俳優の成河(34)、同作の演出を担当したロンドンの気鋭演出家であるトム・サザーランド氏(31)が報道陣の取材に応じた。

 1920年代のベルリンにある華やかな「グランドホテル」を舞台にした群集劇。「GREEN」と「RED」の2つのチーム(Wキャスト)で結末の違う2つの「グランドホテル」を描き出す。

 悲劇的エンディングを迎えるGREENチームの主演を演じる中川は「私事ですが、デビュー15周年を迎える年にこの作品に出会えてすごくうれしい」と話せば、ハッピーエンディングのREDチームの主役を演じる成河は「とても複雑でやることが多くて大変ですけど、必死に食らいついていきたい」と意気込んだ。

 報道陣からお互いを意識するかと聞かれると、中川は「稽古も割とちゃんと振り付けなどを見合っている。今日、稽古を見せてもらって、むちゃくちゃいいなと思った」と絶賛。成河は「僕は小学生で、(中川は)大学生くらいの(実力の)違いがあると思いますけど、背中を見て学べるところは学びたいと思います」と恐縮気味に語った。

 優等生発言が続くなか、成河が唐突に演出家のトニー氏を見ながら「みなさん、トニーって何歳に見えます? 31歳ですよ。若いんですよ。(31歳に)見えない」と言うと、中川も「この貫禄!」と大きなおなかをポンポンした。