サッカー元日本代表MF前園真聖氏(42=本紙評論家)の自著「第二の人生」(幻冬舎 1300円+税)が17日に発売される。2013年10月に泥酔事件を起こし4か月間の謹慎生活。その後、復帰すると、なぜかブレークを果たした。その“理由”を著作の中で赤裸々に語っている。

 今や、テレビで見ない日はないくらいに多忙な日々を過ごす。前園氏は「著書の中でも触れていますが、今は何事も必要とされていることが本当にうれしい。いろいろな仕事をさせてもらい、一般の方にも街で声をかけてもらえる。それが励みになっていますね。自分の失敗が、結果として成功につながったのかもしれません」。

 元日本代表のスター選手が酒に酔って起こした暴行事件は大きな注目を集めた。「事件後は本当にまったく仕事もなくなりました。完全にゼロです。でも、その間に自分を見つめ直すことができました。いろいろなことを考えましたし、自分のダメな部分もすごくありました。改めて、周囲の方々に支えてもらっていたことを感じました」と振り返った。

 そんななかで、常に自分らしい言動を心がけるようになった。テレビに復帰後は事件をイジられることが多かったが、素直に戸惑う表情がウケた。「飾らないというのか、偽らないというのか、いつも素の自分でいます。どんなときでも素直に対応する。結果的にそれがよかったのかもしれません」

 自著については「自分が犯した大きな失態の反省はもちろんですが、どう受け止めて、どう考えていたのか。誰にでもあてはまるわけではありませんが、自分の経験談が少しでも多くの方の参考になれば幸いです」。失敗から再スタートを目指す人のバイブルになるかもしれない。