日本テレビ系「NEWS ZERO」の新キャスターとして、3月末から元NHKアナウンサーで独協医科大学助教の小正裕佳子氏(32)が登場する。ミス東大の経歴もあり話題になりそうだが、これに伴って番組の顔・村尾信尚氏(60)にリストラ危機が迫っている。日テレ側は小正氏の登場で視聴率を上げて、早ければ今秋の改編での村尾氏卒業を狙っているという。

 この春、夜のニュースは各局とも顔ぶれが大きく変わり、新たな装いで視聴率争いが展開される。

「テレビ朝日は『報道ステーション』の古舘伊知郎さん、TBS『NEWS23』からは膳場貴子キャスター、毎日新聞特別編集委員・岸井成格さんが番組を去る。フジの『あしたのニュース』は『すぽると!』と一緒になって新番組が立ち上がる。この好機をモノにすればどの局もトップに立てる」(日テレ関係者)

 そこで日テレが白羽の矢を立てたのが、今月上旬に起用が発表された小正元NHKアナだった。ミス東大にも輝いたその美貌は写真集&DVD「ミスキャンパス2003」に登場、2008年には「ミス・インターナショナル」の国内大会に出場するなど注目され、NHKアナ時代も人気だったが、12年に退職。

 その後、東大大学院に戻り、医療従事者として福島第1原発事故の被災地で調査・研究を経て、現在は独協医大助教という肩書だ。

 3月28日から「ZERO」に出演する小正氏を視聴者がスンナリ受け入れるか見ものだが、それに伴い、同番組では“リストラ計画”もひそかに進められている。そのターゲットがメーンキャスター(アンカー)の村尾氏だというから穏やかではない。

「視聴率争いが始まるというのに村尾氏の人気、好感度、知名度があまりにもなさすぎるのが問題視されているのです。その指針となる潜在視聴率でも古舘さんが5・8%、岸井氏でさえ2・5%。『WBS』(テレ東)の大江麻理子アナが3・1%、『あしたのニュース』の大島由香里アナが2・7%。その次が村尾氏で1・1%しかないんです。不人気は明らか」(大手広告代理店幹部)

 日テレが独自に行った調査でも「ZERO」のキャスターとして、視聴者から名前が挙がるのは曜日キャスターばかりだという。

「嵐の櫻井翔(月曜日)、桐谷美玲(火曜日)に続いて杉野真実アナ(金曜日)、月~木曜日の久野静香アナがやっと次に出てくる。メーンの村尾氏の名前がフルネームで答えられる人はほとんどいない。滑舌が悪く、暗い印象を払拭できない。短気ですぐに怒るのでスタッフ受けもイマイチですね」(関係者)

 06年、旧大蔵省(現財務省)元官僚で関西学院大教授だった村尾氏は三顧の礼で迎えられ「ZERO」の番組開始から“顔”としてメーンを張ってきたが、リストラはほぼ決定。

「小正氏がうまくいったとして、早ければ秋の改編、遅くても来年春には村尾氏にはお引き取り願おうというのが内々の段取りです」(関係者)

 一方、日テレの夜の顔となる小正氏には、同局幹部もかなり期待している。

「ZEROの前身の『NNNきょうの出来事』で15年間にわたってメーンを務めた櫻井よしこさんのように化けてほしいと期待する声が幹部から上がっています」(関係者)

 もっとも村尾氏がすんなり降板話を受け入れるのかは不明だが…。