日本テレビの人気アニメ「それいけ!アンパンマン」が、現在の金曜午後4時20分からの放送時間帯を、4月から金曜午前10時55分開始に変更することが22日に同局から発表された。


 現在の「アンパンマン」の放送時間帯には視聴率好調な報道番組「news every.」を延長して編成する。日テレ側は視聴者がゴールデン帯に流れる仕組みを作りたいと説明しており、ビジネス的判断といえる。


 この放送時間変更に子供を持つ親たちからは戸惑いの声が上がった。


 金曜午前中の放送となれば、アンパンマンファンの中心である幼稚園、保育園児たちはその時間帯に生で放送を見ることはできない。


 また夕食の準備をするお母さんたちにとっては夕方の時間帯に子供を夢中にさせる「アンパンマン」は大きな助けとなっていた。時間帯変更が発表されるとSNS上では「園児もいない時間帯に移動して誰が見るんだ」「夕方のアンパンマンはお母さんたちにとってもヒーローだったのに」「いったいどこの層を狙っているのか」との意見が飛んだ。


 一方、今回の変更を平然と受け取る声も少なくない。「アンパンマン」は地方によって放送時間帯がかなり違うためだ。


 公式ホームページによれば現在番組を放送しているのは日テレを加え31局。そのうち27局が曜日は違えど午前中の放送であり、さらに17局は曜日は土日とはいえ午前5時から6時30分までにスタートする早朝放送となっている。


 大阪の読売テレビでは月曜午前11時、愛知の中京テレビ放送では金曜午前11時と大都市圏でも、今回日テレが移動させる平日の午前帯での放送が行われている。


 このため地方在住者からは「今までもこの時間じゃなかったっけ」「うちの地域は早朝だったな」と「アンパンマン」が金曜午後に放送されている事実に驚く声も上がっていた。