【薬物逮捕でアウト!番長の転落と闇(3)】元プロ野球選手・清原和博容疑者(48)が覚醒剤取締法違反(所持)容疑で電撃逮捕された裏に「愛」があった!? 2日夜、捜査員が都内の自宅マンションに突入すると、清原容疑者の左手には注射器とストローが握られていたという。問答無用の現行犯逮捕だ。この鮮やか過ぎる摘発劇には、内通者の存在もウワサされているが…。

 同容疑者を現行犯逮捕したのは、歌手ASKA(57)の摘発などでも活躍した警視庁組織犯罪対策5課の特命班。

 週刊文春で薬物疑惑が報じられた2014年3月以前からマークし、1年半ほど前から本格的に行動確認していたとされる。

「24時間態勢で監視し、どこに出入りして誰と会ったのか記録する。だからパクった時点で被疑者は“詰んでいる”状態。そこから証拠を一つひとつ突きつけて、完オチさせるんです」とは内部事情に詳しい関係者。

 水も漏らさぬリサーチぶりを知る上で、こんな話がある。当局は清原容疑者以外にもう1人、かねて音楽業界の大物の行動確認を行っていたという。

「5年くらい泳がせたんじゃないかなぁ。その成果は膨大なデータになっていますよ。ただ、昨夏ごろ『クスリは抜いたかもしれん』という話になり、その理由が『毎朝6時に起きてジョギングしたり、健康オタクになっている』というもの。日々のルーティンまで把握しているのか!?と逆に驚きましたね」(同)

 清原容疑者についても薬物購入の確固たる証拠をつかみ、昨夏から自宅マンションのゴミや立ち寄り先での遺留物を採取。陽性反応が出ても、すぐには動かなかった。

 捜査関係者いわく「所持と使用は現行犯逮捕が原則。自宅に踏み込んでも使用前だったり、容疑者が異変を察知してトイレにブツを流すこともある。警察が無理やりドアを開けてきても、時間稼ぎをしてパートナーに流させたりすることもある。踏み込む限りは99%じゃ話にならない。100%でなければダメなんですよ」。

 そう考えると2日夜の電撃逮捕は、よほど確度の高い所持・使用の情報を当局が得ていたと見るのが妥当。そこで浮上するのが本紙昨報でキーパーソンの可能性を伝えたハーフ美女A子さんの存在だ。

 銀座の高級クラブに勤めるA子さんは現役大学生で、清原容疑者とは客とホステスの関係を超えた、男女の仲だった。

「A子さんは清原の自宅マンションにも足しげく通っていた。彼が覚醒剤に手を染めていることも知っていたはず。逮捕直前まで『女性が出入りしていた』という情報もある。どういう形かはわからないが、A子さんが当局に捜査協力していた可能性はある」(クラブ関係者)

 ASKAが一昨年5月に逮捕された時も、当初リークしたのは売人と見られていたが、実際は「覚醒剤でボロボロになるASKAを見かねて、身内が当局に通報した」(事情通)と言われる。

 前出のクラブ関係者は「普段は義理堅く礼儀正しい清原だが、覚醒剤をやると性格が一変し“攻撃的”になることで有名だった。最近はロレツも再び回らなくなり、精神的な浮き沈みも激しかったようだ。恋人としては、もがき苦しむ彼の姿を見るのはつらかったのかもしれない」と推測する。

 逮捕当日、A子さんは店を無断欠勤し、その後泣きじゃくっていたことも本紙取材で判明している。

「逮捕時に組対5課の女性捜査員がいたが、あれも(A子さんが通報者であると清原容疑者に)怪しまれないよう『捜査対象のA子さんへの身体検査要員として現場に女性捜査員を送り込んだ』という空気を作り出した可能性は十分ある」と前出の捜査関係者は話す。

 清原容疑者に近い人物も、あまりに鮮やか過ぎる逮捕劇に対して、内通者の存在を疑っているという情報もある。

 覚醒剤を扱っていた元暴力団組長は「シャブにハマってる人間に自力でシャブをやめさせるのは100%ムリ。いくらやめようとしても、売人が必ずいい時期を見計らって売りつけに来るから。そんな理由で、刑事は逮捕対象者のパートナーを『シャブ常習者は刑務所に入れて、シャブを抜くしかない』と口説き、逮捕に至った件がいくつもあった」と語る。愛ゆえに清原容疑者を逮捕という形で「解放」したのかもしれない――。