俳優・向井理(33)、女優・松下奈緒(30)が31日、東京・青山葬儀所で営まれた漫画家・水木しげるさん(享年93)のお別れの会に出席した。

 向井と松下は、2010年のNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」でモデルとなった水木さん、武良布枝さん(84)夫婦を演じた。

 お別れ会後に“夫妻”揃って会見に対応。向井は死去について改めて「一報を聞いた時は信じられなかった。不死身の人だと思っていた。ただよっているんじゃないかと」と振り返った。

 水木さんからは“金言”を授かった。「ゲゲゲ――」のクランクイン前日、「好きなようにやりなさい」と言われたという。

「ご存命の方を演じるということで抱えていた不安や葛藤が吹き飛んだ。これが本物のしげるさんだと思った。この言葉を一生忘れないと思う」と目を真っ赤にした。

 松下も目に涙を浮かべ、「全然お別れじゃないという思い」といまだ信じられない思いもあるという。「5年前にNHKでお会いした時、(布枝さんが)『お父ちゃん、お父ちゃん』と呼んでいたのを目の当たりにした。ああいう(仲むつまじい)奥さんになりたいと思った」と語った。

 斎場には向井、松下のほかアニメ版「ゲゲゲ――」で鬼太郎の声優を務めた野沢雅子(79)や、香川照之(50)、ウエンツ瑛士(30)ら著名人・関係者計800人が参列。マスコミ100人が駆けつけた。