水木さん妻・布枝さん 「自然体」すぎる遺影を悔やむ

2016年01月31日 13時37分

水木さんの遺影が飾られた祭壇

「ゲゲゲの鬼太郎」などの作者で、昨年11月に多臓器不全のため亡くなった漫画家・水木しげるさん(享年93)のお別れの会が31日、東京・青山葬儀所で営まれた。

 祭壇には、にこやかにほほ笑む水木さんの遺影が飾られた。米寿(88歳)のころに撮られたものだが、会見に応じた喪主で妻の武良布枝さん(84)は少し悔いていた。

「自然体の写真を(遺影として)提供したことを反省しております。普段着以下でした。もうちょっとちゃんとしていたのになあ。今さら遺影にごめんなさいと言っています」

 水木さんの生前について何度も「自然体」と表現。それを弔問客に伝えたかったのだが、少々「自然体」すぎたという。

 遺影の周囲は白のアジサイ150本、シャクヤク100本のアートフラワーで“丸い輪”をイメージした。この祭壇を手がけたのは、お別れの会で司会を務めた直木賞作家の京極夏彦氏(52)。“丸い輪”について同氏は「輪が開いている時は(あの世とこの世を)行き来できるんです」。鬼太郎をはじめとする妖怪キャラクターの世界と現世を、水木さんが往来できるようにしたかったという。

 同氏の選曲で斎場には、アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の同名テーマ曲や、「いきものがかり」が歌う2010年のNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の主題歌「ありがとう」などが流れた。

 お別れの会の発起人代表の小説家・荒俣宏氏(68)は「(今でも)ここにいるんじゃないかと思っている」と故人をしのび、「(生前は水木さんと)話しているうちに幸せになれた。水木さんは“幸せ菌”をばらまいていると言っていた」と回顧した。

 布枝さんは最後に「夢にも現れてくれない。私ももうすぐ逝く。あの世でも手をつないでやっていきたい」と天国を見上げた。

 法名は「大満院釋導茂」(だいまんいんしゃくどうも)。