マイケル・ジャクソン役に白人俳優起用で人種問題再燃

2016年01月31日 06時00分

 米アカデミー賞ノミネーションで監督賞や主演男優賞、主演女優賞など主要部門が、今年も全て白人だったことから、黒人のスパイク・リー監督(58)や俳優のウィル・スミス(47)らが来月28日に予定されている授賞式ボイコットを表明。人種問題に発展したハリウッドに今週、火に油をそそぐようなニュースが飛び込んできた。


 英衛星放送局「スカイ・アーツ」が制作するテレビ向けコメディー映画「エリザベス、マイケルそしてマーロン」(原題)の発表会で“キング・オブ・ポップ”マイケル・ジャクソンの役を白人が演じることが明らかになったのだ。


 物語は、2001年9月11日の米同時多発テロ発生の直後、ニューヨークで公演中だったマイケルが、家族ぐるみの付き合いだった米女優エリザベス・テーラーと同俳優マーロン・ブランドを連れて車で同市を脱出、オハイオ州に向かうという逸話をもとにしたもの。


 そのマイケル役に抜てきされたのが「恋におちたシェイクスピア」の英俳優ジョセフ・ファインズ(45)。同局はファインズの起用に触れ「プロデューサーたちには多様性という枠組みの中で、自由に俳優を起用する裁量を与えた」と説明した。


 当のファインズは米芸能ニュース番組「エンターテイメント・トゥナイト」(ET)のインタビューに「(配役について)僕もみんなと同じくらい驚いた」とコメント。01年当時、マイケルが病気で肌が白くなっていたことに言及し「自分の肌の色が当時のマイケルの色に近い」と指摘した。


 だが、白人がマイケルを演じることに黒人社会からはすでに反発が…。アドベンチャー映画「ダレン・シャン」(09年)で渡辺謙と共演した黒人俳優オーランド・ジョーンズ(47)は「(黒人の女優が)エリザベス・テーラーを演じるなら、(白人の)マイケル役を支持する」と皮肉たっぷりの発言。


 ツイッターなどでは「ファインズがマイケル役なら、次はデンゼル・ワシントンがプレスリーを演じるべき」「業界に人種問題が根深く残っていることの表れ」などと同局の配役を批判。波紋は広がっている。