演歌歌手の美川憲一(69)が、専属契約を一方的に破棄し独立したため損害を受けたなどとして前所属事務所から約2億円の賠償を求められた控訴審の判決が26日、東京・霞が関の知財高裁であり、原告の控訴が棄却された。一審とともに二審でも主張が認められた美川の全面勝訴となった。

 前事務所は2012年に美川を提訴。昨年7月に東京地裁は前事務所の請求を退けたため、同社は昨年11月に控訴していた。

 設樂隆一裁判長は判決で「控訴を棄却する」と告げた。

 美川を含め、原告、被告側は誰も出廷しなかったため、開廷からたった10秒で終わった超スピード判決となり、法廷内はシ~ンと静まり返り、設樂裁判長も苦笑いして去っていった。

 美川の代理人弁護士は昨年11月の控訴審提起後、記者団の取材に対し、判決は欠席すると明言していた。