かねてフリー転身が噂されてきたフジテレビの「カトパン」こと加藤綾子アナウンサー(30)が22日、メーンキャスターを務める「めざましテレビ」(月~金曜午前5時25分)を4月1日で降板することを同番組内で公表した。続いて放送された「とくダネ!」では、4月いっぱいでの退社を同局が発表したと明らかにされた。本紙もその可能性を以前から報じてきたカトパン退社。その背景と今後は――。

 番組終了直前の午前8時前、ともにキャスターを務める三宅正治アナウンサー(53)が「加藤綾子キャスターは4月1日をもって、めざましテレビを卒業することになりました」と報告。これを受けて加藤アナは、明るい表情で自らの去就に口を開いた。

「入社した2008年から、めざましテレビを担当させていただき、11年の10月からは毎日出演させていただいたこの番組を、このたび離れることとなりました。あと2か月、これまで通り頑張りますので、どうぞよろしくお願いします」

 三宅アナから「寂しい気持ちの方が強くなるけれど、一日、一日を大事に、頑張っていきましょう」と諭すように語りかけられると、加藤アナは「ハイ」と繰り返した。その場で「退社」の言葉は出なかったが、直後に始まった「とくダネ!」の冒頭で、笠井信輔アナ(52)が、フジテレビが加藤アナの4月末日での退社を8時に発表したと報告した。

 笠井アナによると、加藤アナはこの日午前3時半、「ご報告があります」と笠井アナのもとを訪れた。結婚かと思い「ドキッとした」笠井アナに明かしたのは「めざまし」の卒業。「7年半も早起きだったので、これから朝はどうしよう」と早くも卒業後について、ニコニコ顔で話していたという。

 加藤アナは昨年7月、一部で「9月退社」と報じられ、フジテレビの亀山千広社長(59)が自ら本人とのメール内容まで明かして否定した経緯がある。それだけに退社決定に至る局側との“綱ひき”が気になるところだが、加藤、笠井両アナの笑顔は「円満退社」をうかがわせる。

「カトパン退社」に、ネット上ではツイッターのつぶやきが急増。「ついに!」「つらい!」「結婚か」「フリーで活躍してほしい」などと感想が寄せられた。

 加藤アナは国立音大の音楽学部音楽教育学科を卒業。日本テレビ、TBSからも内定を得る中でフジを選び、08年に入社した。同年10月には早くも、同局女子アナの名前を冠したトーク番組「○○パン」を引き継ぎ「カトパン」に出演するなど、人気アナウンサーにのし上がった。

 11、12年には「ORICON STYLE」発表の「好きな女性アナウンサーランキング」で1位に。12年から「めざまし」のメーンキャスターを務め、現在は「ホンマでっか!?TV」(水曜午後9時)、「おーい!ひろいき村」(土曜午後7時)もレギュラーとして受け持つ売れっ子だ。

 一方で連日早朝の情報番組を切り回す負担は心身ともに小さくない。局側の“カトパン頼み”的な状況も輪をかけ、14年10月には体調不良で途中退席し、翌日も休んだことで健康状態などが取りざたされたこともある。

 そんな加藤をめぐっては本紙も「酷使」を指摘し、退社の可能性とフジ側の「慰留」を報じてきた。“FA移籍”なら年収2億円の可能性もあるとも業界内ではささやかれた。加藤は3月いっぱいで入社からちょうど8年間勤務となる。プロ野球で国内FAの資格が得られる8シーズンに該当する時間だ。

 4月23日で31歳。退社後の所属先として、人気俳優の谷原章介(43)や篠原涼子(42)、ユースケ・サンタマリア(44)ら多数のタレントを抱えるジャパン・ミュージック・エンターテインメントの名前も一部で報じられている。

 本紙はまた、亀山社長の“カトパンLOVE”ぶりも伝えてきた。フリー転身でもフジの番組出演がなくなるわけではないだろうが、社長の“カトパンロス”も気になるところだ。