【着替え盗撮】不起訴になった芸能プロ社長が警察のズサン捜査を告発

2016年01月22日 10時00分

2件の盗撮事件で逮捕されたH氏の元へ検察から届いた不起訴処分告知書

 スカウトした女性の生着替え盗撮動画をネット配信したとして昨年、リベンジポルノ防止法違反などの疑いで警視庁に逮捕された芸能プロ社長らが、その後ひそかに不起訴になっていた。恋人や元恋人の腹いせ以外で初のリベンジポルノとみなされ、逮捕時は警視庁も大々的に発表したが、不起訴とはメンツ丸潰れ。そのずさんな捜査ぶりを、当事者が本紙に“リベンジ告発”した。

 女性2人の盗撮画像を昨年初め、アダルト動画投稿サイトに有料配信した疑いで逮捕されたのは、芸能プロ「原宿H」の社長らスタッフ4人。昨年5月半ばに逮捕、翌6月頭に再逮捕されたが、6月下旬には不起訴処分に。社長と側近は嫌疑不十分とされ、残りの男女は被害者と示談が成立し、東京地検は起訴を見送った。

「動画配信はスタッフの男女に任せていたが、魔が差したか、男性スタッフがスカウトした子の着替えを盗撮、女性スタッフは編集作業などを手伝った。私は被害者と面識がなく、『盗撮動画を載せろ』と指示したことも一切ない」とは社長だったH氏(39)だ。

 彼は業界ではちょっとした有名人で、警視庁の本丸だったのは明らか。逮捕時にはTBSの報道カメラが事務所の外で待機、顔を隠そうとするH氏を捜査員は「そんなものいらないんだよ」と制止したという。

 取り調べでは容疑を否認し続け、部下たちからも社長の指示でやったとの供述は出なかった。捜査員に「お前ら(シャバに)出れねえからな」「こいつシメちゃいましょうよ」など暴言を吐かれたりもしたが、「最終的に中立な検事さんに助けられました」とH氏。

 最初の逮捕時、20歳のモデルも捕まったが、彼女は冤罪という。「1人目の被害者が盗撮されたとき、たまたま事務所にいただけでそのモデルは逮捕された。しかも嫌疑不十分で不起訴になるまで、フルで勾留された」

 この事件を警視庁が発表した後、「原宿H」の元所属タレントらが盗撮被害などをSNS上で告発し、レイプ動画をネット中継されたと本紙に訴える子も現れた。だがH氏は「事実でないと断言できる」と猛反論する。「タレントや業界関係者が、売名やそのほか何かしらの利害関係により、勝手な情報をネットで流してるだけ。私にとっては風評被害だから、訴訟の対象だ」

 撮影動画などの押収物は、不起訴後にすべて手元に戻ったという。つまり、そこには法に触れるものは映ってなかったということ。

「私のスタッフ監督不足は否めない。ただこういう業界のグレーゾーンぎりぎりのとこで、自分の中では正しいことをやってきたつもり」と語るH氏。自由の身となり事務所はたたみ、業界からも足を洗った。現在は大手新聞社で専業社員として働く傍らボランティア活動をし、3月からは不用品リサイクル事業も始めるという。

「そうした行動は世間を騒がせた意味での自分の反省。ずっとやっていく」と決意表明するH氏だが、警察にはいまだ不信感がある。「ウェブに載った誤情報を消す作業の『相談に乗る』と言いながら、何もやらない。捜査を担当した原宿署に『不起訴を発表してくれ』と何度頼んでも『ウチはタッチしてないんでできない』の一点張りだった」。ただ、捜査責任者の警部補は、なぜかもう原宿署にいないそうだ。