女優・蒼井優(30)が19日、都内で行われた映画「家族はつらいよ」(3月12日公開)の完成披露試写会で、山田洋次監督(84)らと舞台あいさつに臨んだ。

 山田監督作品「東京家族」で家族を演じた蒼井、橋爪功(74)ら8人が再結集。今回はファン待望の山田監督による喜劇だ。

 先立って行われた完成披露会見で蒼井は「『東京家族』の撮影を行っているときに、他の共演者らと『崩壊家族』や『脱線家族』などと妄想の別ストーリーを冗談で話していたのが、今回の作品のスタートです」と笑いながら告白。山田監督も「蒼井から聞いた知り合いの話からスタートしている。原案・蒼井優にしなきゃいけないんですよ」と認めた。

 自分の発言が参考にされた部分はあるかと問われた橋爪は「それはない。とにかく蒼井優が原案。さっきも楽屋で蒼井優から『これから私のこと、先生って呼んで!』と言われ、開いた口がふさがらなかった」と暴露。続けて「先生と呼ばせていただきます」と話し、周囲の笑いを誘った。

 これに慌てた蒼井は「私の友人の笑ってしまうほどの不幸であって、私じゃないんです」と訂正を求めたが、山田監督から「あなたが話したんだから」と反撃され「じゃ、先生で」とまんざらでもなさそうな笑みを浮かべた。

 林家正蔵(53)からも「なかなか監督からOKが出なくて、今回、おぼれるほどお茶を飲みました。他の共演者は心配してくれたのですが、蒼井優にだけはニヤニヤ笑われました」と“口撃”に遭ったが、「正蔵さんには『そうですよ、論点ずれてますよ』といって、お茶を飲むシーンがあるんですけど、緊張しすぎちゃって『そうですよ、論点ベロベロベロ…』なんて言っちゃうから。でも、お茶におぼれるなんて尊敬しちゃいますよ」と見事な返しで、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。