知人から借りた金を返さずだまし取ったとして、韓国のソウル東部地裁は15日までに詐欺罪で在宅起訴されていた韓国の格闘家チェ・ホンマン被告(35)に懲役1年、執行猶予2年の有罪判決を言い渡した。

 チェ被告は2013年に知人に、時計を買うので金を貸してほしいと頼み、現金約71万香港ドル(約1080万円)を借りたが返済しなかった。被告が被害者と和解しているため、実刑は言い渡されなかったという。昨年、5年以上のブランクを経て格闘技に復帰したチェ被告だが、韓国における現在の人気はどうなっているのだろう。自身も格闘技が好きだという「コリア・レポート」の辺真一編集長は「正直、賞味期限切れの印象はありますが、さらなるイメージダウンになりますね」と話す。


 もともと格闘技ブームは日本が先んじていたが、それを追いかけるように韓国でもブームが到来した。当初は日本での知名度アップもあって「地元でもヒーロー扱いされていた」という。そのまま世界に飛び出していれば人気アップも見込めたそうだが、辺氏は「ブランク中、面白キャラで日本のバラエティー番組に登場していた。(日本人から)小バカにされる役が多かったので、だんだん印象が悪くなっていったのでは」と指摘する。


 日本で活躍し、カネに困って詐欺事件を起こした例では、リースした外車を転売して詐欺容疑に問われた歌手の桂銀淑(54)に状況が極めて似ている。


 一方で、韓国の格闘技自体の人気ぶりについて辺氏は「一時ほどの人気はなくなっていますが、そんなに下がっているとは思えない」と語る。現在、韓国でも活躍している秋山成勲(40)を例に挙げ「いいファイトを見せているし、現地のCMにも出演するなど人気者です」と日本同様、人気選手の育成が鍵になると話した。