SMAP解散のニュースが13日に日本中を駆け巡り、無縁そうな永田町でも大きな衝撃をもって受け止められている。というのも政治家にとって「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)の1コーナー「ビストロSMAP」に出演するのがステータスになっていたからだ。政府関係者は「過去に出演した政治家がその後、首相になるケースが相次いでいたのです」と指摘。直近では石破茂地方創生担当大臣(58)が登場していたが…。

 SMAP解散の一報に永田町は、女性秘書らによる阿鼻叫喚のちまたと化した。なかには解散の2文字に反応して、「衆議院も解散か」と絡める関係者も。騒動が沈静化するまで、政治のニュースは隠れてしまいそうな状況だ。実は、政治家にとってSMAPとの共演はある種のステータスになっている。

 自民党関係者は「これまで何人かの政治家が『ビストロSMAP』に出演しています。SMAPは女性に人気があり、かつ出演番組の視聴者には若い人がたくさんいる。下品な番組でもない。政治家が出演して、気さくな一面を見せることができればプラスの影響は計り知れない。めったにバラエティー番組に出ない政治家も『ビストロSMAP』なら出たいと思うのです」と話す。

 旬のゲストにメンバーが料理をふるまう「ビストロSMAP」にはこれまで大物政治家が出演してきた。注目すべきは1999年に小泉純一郎元首相(74)、2005年に安倍晋三首相(61)、08年には麻生太郎財務相(75)が“来店”していること。番組ファンの間で「ビストロSMAPに来店した政治家は首相になる」という巡り合わせのよさがささやかれていたのだ。

 政府関係者は「名前と出演時期を見てみると驚きます。この3人は出演後にそれぞれ首相になっているのです。他の出演者でならなかった人もいるとはいえ、偶然と片付けられない。『ビストロSMAP』に出るということは、それだけ世間にも注目の政治家と印象付けることになっていたのでしょう」と指摘する。

 田中真紀子元外相(72)も出たことがあったが、首相にはなっていない。民主党政権時代に代表選に担ぎ出されそうになったが実現しなかった。惜しい状況までいったとは言える。

 直近では13年に自民党幹事長だった石破氏が来店していた。前例通りなら石破氏が将来的に首相になる目も出てくるというもの。しかし、SMAP解散が現実のものとなれば、「スマスマ」も終了してしまうだろう。分裂して解散という円満とは言い難い形になれば、ゲン担ぎになるどころか、不吉なムードも漂ってくる。

 前出の自民党関係者は「番組が終わっても石破氏が出演したことには変わらないんだから関係ないよ。なんだったら(安倍首相の秘蔵っ子といわれる)稲田朋美氏も番組が終わるまでに出たらいいじゃないか」とスマスマ効果を信じる。

 一方、前出の政府関係者は「やっぱ不吉です。負のオーラに引きずられて石破首相の目はなくなりますね」とバッサリ切った。

 国民的アイドルの去就に永田町も関心を寄せている。