この夏、ネットで話題を呼んだぽっちゃり系コスプレイヤーによるラブライブ!のコスプレ集団「デブライブ!」が29日、東京ビッグサイト(東京・江東区)で開幕した日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)89」で“卒業公演”を行った。

「デブライブ!」は自称「どすこい系巨漢レイヤー」せつなあやめさんが発案した9人のぽっちゃり系コスプレイヤーによる企画で、人気アニメ「ラブライブ!」に登場する9人のキャラにそれぞれ扮する。8月に行われた夏のコミケに登場すると、コンプレックスを生かしたアイデアと楽しげにコスプレする姿が「かわいい」「元気出た」とネットを中心に話題になり、メディアでも取り上げられるなど大反響を呼んだ。

「デブライブ!」として4回目となるこの日のコスプレは本家ラブライブ!の曲「Snow halation」(スノーハレーション)ならぬ「相撲ハレーション」の衣装。9人がコスプレブースに姿を見せると、写真を撮ろうと行列ができるほどの人気で「デブライブ!という言葉が浸透してしまい、写真だけでなく『今、デブライブ!の横にいるよ』と待ち合わせ場所にもなってます」(わかむさん)とモニュメント的な扱いにまでなっている。

 せつなさんは「体格がいい子たちがマネしてくれるようになったのはうれしい。みなさん優しくて、ポジティブな意見ばかりいただいているので幸せですね」と反響について話す。

 大みそかのNHK紅白歌合戦にも出場する本家「ラブライブ!」の声優陣によるユニット「μ’s」は来春の東京ドーム公演で解散するが「この9人のメンバーでは今日をもってラストライブです」(柚咲ましろさん)とデブライブ!はひと足早く、この冬コミで解散する。

 柚咲さんは「デブライブ!でコスプレをやらなければいけないという雰囲気が出てきていて、そうなるとコスプレをすること自体が楽しくなくなってくる」と解散の理由を説明。今後は普通のコスプレイヤーに戻り、ラブライブ!以外のコスプレも楽しみたいという。