ニュースキャスターの辛坊治郎氏(59)が23日、大阪市内で新著「ニュースで伝えられないこの国の正体」の出版記念サイン会を行い、再来年に引退する可能性を示唆した。

 サイン会の前に行われた取材会で、辛坊氏は「(読売テレビ時代の)同期が来年で還暦になるんで、雪崩を打って定年退職に入る。今まで働かせてもらって大変ありがたいんですけど、もうそろそろ引退かな。来年の3月あたりは潮時としていいかなと正直思っていた」とぶっちゃけた。そして「3月で辞めたら7月の参院選に出ると言われるから、辞めるのをやめた。静かに世間様の記憶から遠ざかろうと思ったのに」と苦笑いで引退時期の“修正”を明かした。

 ただ、引退について真剣に考えているのは事実で、太平洋ヨット横断の再挑戦を目指しているという。

「どうしたってもう一回、太平洋横断をやらないと自分の人生の中でつじつまが合わない」と語る辛坊氏は、2013年にヨットでの太平洋横断に挑戦したが事故に遭い失敗。自衛隊に救出された過去を持つ。

「番組をやりながらだと迷惑がかかる。いろんなことに終止符を打って、最悪は太平洋の藻くずになるというつもりで行かないと。お付き合いして叩かれるのはかわいそう」と身辺整理をしてから実行に移すという。太平洋横断は春しかできないため、2年後の引退を示唆したわけだ。

 また、辛坊氏は、大阪市長を退任した「おおさか維新の会」法律政策顧問の橋下徹氏(46)の政界復帰について、「ちょっと前までは引退したら出ないだろうと思っていたが、住民投票で負けた後の政治的な発言を聞いて『100%出る』と確信を持ちましたね」とキッパリ。橋下氏は17年に行われる堺市長選の挑戦もウワサされるが「大阪都構想を本気でやろうとするなら、堺市長をとりにいかないと。確実にとれるの橋下徹しかいない。私が維新の司令塔なら、当然考えますね」と断言した。