「江南スタイル」PSY“パクリ議論”激化

2012年10月17日 11時00分

 時の権力者を思わせる風貌にユーロビート調のナンバー…韓国人歌手PSY(サイ=34)の「江南スタイル」が世界的に大ヒットしている。10日発表の米ビルボードチャートで3週連続2位となったが、こと日本においては全くといっていいほどはやっていない。その背景にあるのは竹島問題と“パクリ疑惑”だが、このパクリ議論は日韓間のネット上で激化の一途をたどっている。そこには韓国のお家事情もあるわけで——。

 アップテンポなナンバーに、馬上の動きや縄投げをイメージした“乗馬ダンス”がウケて、同曲のプロモーションビデオ(PV)は「ユーチューブ」で再生回数4億3000万回を突破。全英シングルチャートで1位に輝き、米ビルボードチャートでもトップまであと一歩。1位を獲得すれば、アジア人としては1963年の故坂本九さんの「上を向いて歩こう」以来、半世紀ぶりの快挙だ。

 ここまでブレークしているのに、日本では「誰?」といった状況なのはどうして…。その背景にあるのは、竹島をめぐる日韓関係の悪化だ。

 実は「江南——」は「六本木スタイル」と名前を変えて、この夏にも大手レコード会社のエイベックスからリリース予定だった。

 ところが、8月10日に韓国の李明博大統領(70)が竹島に上陸したことで風向きが変わった。音楽関係者が明かす。

「最悪のタイミング。翌11日に『六本木——』の一大プロモーションをする予定だったのに、すべて白紙になったそうです。日韓関係悪化を予想しての措置ですが、損失は計り知れませんよ」

 PSY側も時を同じくして欧州や全米でブレークの兆しが見えるや、“世界進出”に方針転換。

「要は日本なんかではなく、世界のマーケットで勝負しようということ。結果、日本での活動は事実上の無期延期になったそうです」(同)

 さらに、本紙既報通り、日本ではネット上で“パクリ疑惑”が浮上。同曲のPVが日本のカー用品メーカー「イエローハット」の2011年のCMに酷似しているというのだ。本紙の取材にイエローハット広報部は「企業としてコメントすることはございません」としたが、ユーチューブ上では両曲の検証動画もアップされるなど、“パクリ議論”は過熱する一方だ。

 だが、韓国も黙っていない。「イエローハットのCM自体が1998年に韓国の歌手が出したダンスのパクリだ」と主張し、ユーチューブ上に反撃の動画をアップ。そこには「放射能に汚染された日本人たちよ」という非常識な文言も記されている。

 過激な応酬の裏には韓国の事情もある。韓国人にとってPSYは世界を股にかける「英雄」で「先進国の象徴」、国を挙げて全面バックアップしている。今月3日に開かれた米国務省ヌーランド報道官の定例会見でも、韓国の聯合ニュースの記者からいきなり「旋風を巻き起こしている『江南スタイル』を知っているか?」との質問が飛び、同報道官が「私は知らないが、娘は知っているだろう」と答える場面があった。

「“世界中がPSYに夢中だ”というイメージをつくりたいのだろう。韓国の人たちにとって、PSYはブリトニー・スピアーズにも負けないスターとして認知されている。それを“パクリ疑惑”で邪魔する日本に敵意をムキ出しにするのは当然」とは韓国人音楽ライター。日韓のいがみ合いはいつまで続くのか。