中高年のアイドルは“1億円プレーヤー”――。強烈な「おばちゃんイジり」で一世を風靡した漫談家・綾小路きみまろ(64)が、本紙インタビューに応じた。ライブへのこだわりから、年収、終活、そしてテレビ東京系の冠特番バラエティー「綾小路きみまろのキミに逢いたい!」(18日午後6時58分)で、夢の共演を果たしたビートたけし本紙客員編集長(68)への思いまで、語り尽くした。

 ――ブレークしたのは2002年ごろだった

 きみまろ:52歳でブレークさせていただきました。今の“ホームグラウンド”はテレビじゃない、寄席でもない。漫談のライブなんです。14年くらい続けています。

 ――漫談のライブのネタは尽きない

 きみまろ:でも、中高年ネタばかりだと私も疲れるんですよ。ホントは政治の話もしたいんだけど“抗議”されたこともあって。自民党から民主党へ政権交代(09年)したときがありましたよね。そのころ「安倍さん(安倍晋三首相=60)はどこが悪いのか調べたら、心臓が悪かった」とネタにしたんです。もちろん作り話で「晋三」と「心臓」をかけた。そしたらライブが終わった後、おばさんに「ちょっときついんじゃないの~」と。

 ――意外に規制はある

 きみまろ:私は漫談家。「あくまで冗談ですよ」と主張しても、NGになる。やっぱり中高年ネタに落ち着きます。

 ――ライブのペースは

 きみまろ:1本約1時間のライブを年間110本くらいです。全盛期は年間120本くらいだったかな。私の都合で中止にしたことは、1回もありません。ありがたいことにチケットも2~3日で完売しますから。

 ――下世話だが、年収もいいのでは

 きみまろ:年収は一時期より多少減っていると思う。漫談のCDとDVDをリリース(13タイトルで520万枚の売り上げを記録)してきたけど、近年は売れなくなった。でも、ライブは同じようにやっています。

 ――年収の額を例えるなら

 きみまろ:野球選手くらいはもらっている。1億円? もちろん。あとは調べてください(笑い)。

 ――特番は久しぶり

 きみまろ:私が会いたい人に会いに行くという趣旨で始まった企画です。一番お会いしたかったのは、たけしさんですね。同じ時代を生きた“戦友”で、大成功した人。なかなか近づけないからお会いできないけど、付き合いは35年くらい。特番は8月下旬に都内で収録して「(きみまろが)仕掛けた番組に呼んでくれたのが、とてもうれしかった」と言われ、涙が出てきた。思い上がりかもしれないけど、やっと認めてくれたのかなと。

 ――最後に“終活”は

 きみまろ:79~80歳くらいまで生きたいな。コロッと死にたい。昨日まで元気だったのに、今日はこの世にいないみたいに。オヤジが昨日まで元気で、次の日トラクターから落ちて死んでしまったんです。79歳だった。オヤジと同じくらい生きられたらなあ。