放送50年目という長寿と、時に20%以上も稼ぐ高視聴率でテレビ業界からは「お化け番組」ともいわれている日本テレビ系「笑点」(日曜午後5時30分)で、超サプライズのリニューアルプランが進行中との情報をキャッチした。日テレは5日、司会の桂歌丸(78)の復帰を発表したが、近く歌丸が勇退し、新司会者が就任する。さらには、なんと現在6人の大喜利メンバーに、新たな顔を参入させるというから驚きだ。この大バクチは吉と出るか、それとも――。


 日テレは5日、体調不良で休養していた歌丸が、「笑点」に8日の収録(9月13日放送)から復帰すると発表した。

 歌丸は6月に背部褥瘡(じょくそう=床ずれ)の手術後、体力が低下したため、7月11日まで入院し、仕事の再開を「体調と相談しながら決めたい」としていた。復帰はめでたいことに違いないが、水面下では放送開始50年を機に大幅リニューアルに着手する計画がある。

 買い物やレジャーで外出している人たちが多い日曜日の夕方放送にもかかわらず、時として20%超えの視聴率を叩き出すこともあることから業界的には「お化け番組」と言われ続けてきた。とはいうものの、中心人物の歌丸が体調を崩し「病欠」することも珍しくない。その都度、メンバーが順番で代役を務めているのは、ご存じの通り。そんな理由から、歌丸に代わる新司会者の人選は、懸案事項だった。

「歌丸師匠はなんたって78歳ですよ。インフルエンザにかかったり、慢性閉塞性肺疾患を患ったり、肋骨を折ったり…。腰部脊柱管狭窄症に腹膜炎など、何度も手術をして危険な状態に陥っているんです。せめて『笑点』の後継司会者が決まれば、歌丸師匠もホッとするはずなんですが…。司会はまさに命を削っているに等しいんですよ」(落語関係者)

 新たな司会者には、落語界以外からお笑い界の大御所をはじめ大物俳優や大物司会者まで数人がピックアップされ、一部では水面下で交渉していたともいうが、紆余曲折を経て、メンバーからの昇格に落ち着いたと言われている。

「確かに番組をさかのぼってみると、前田武彦さんや三波伸介さんなど落語家でない司会者がいた。でも、現メンバーが結束してやはり落語家の司会者がいいと、日テレの“外部招聘案”に反対したんですよ」と話すのは舞台裏に詳しい事情通だ。

 お互い付き合いの長い笑点メンバーとはいえ、それぞれ所属する協会が異なったり、一門の派閥があったりと、簡単にはまとまれないはずが「日テレの招聘案を知って、奇跡的に一つにまとまったんです。その結果、新司会者は歌丸さんの前任者だった三遊亭円楽の名跡を継いだ円楽さんでまとまった。(歌丸を除いて)最高齢の木久扇師匠は、いずれ息子の木久蔵を笑点メンバーにすることで納得したようで」(前出の事情通)。

 だが、こんな笑点メンバーの動きに対して、日テレサイドもただ指をくわえて見ていたわけではなかった。

「司会・円楽プランを受け入れる妥協案として、メンバーの増員を提案したんです。これまでの6人から7人に増員するサプライズ案ですよ」(番組関係者)

 そして、新メンバーとして名前が浮上しているのが、立川流の立川志の輔(61)だという。

「今は亡き談志師匠もかつて『笑点』の司会をしていた。立川一門からメンバーが入ったとしても実は何の不思議もないんです。おまけに、日テレの現専務のK氏と志の輔師匠とは富山県の同郷で仲もいいんです。マンネリ化しつつある笑点メンバーに気合を入れる意味もあるようです」(日テレ関係者)

「笑点」の新司会は三遊亭円楽(65)、新メンバーは志の輔…。かなり大幅に様変わりしそうだが、高齢者が多いとも言われる視聴者はスンナリ受け入れてくれるか? 50年目の笑点からますます目が離せない。