昨年7月に中咽頭がんを公表し、治療に専念していたミュージシャンの坂本龍一(63)が3日、公式サイトを更新して山田洋次監督(83)の新作映画「母と暮せば」(12月12日公開)で音楽を担当し活動を再開することを伝えた。

「1年が過ぎ、おかげさまで今は体調もよくなり、仕事に復帰しようと思います。当分は家でできる作曲の仕事を優先するつもり」と体と相談しながらの活動となる。

「当分ライブは控えるつもりです」と、毎年、真夏に行われ、YMOの高橋幸宏、細野晴臣らが参加しライフワークにしている野外フェス「ワールドハピネス」の出演は控えるようだ。

「もう20年以上前から健康には大きな関心を抱いてきて、マクロビオティックの考え方は体に染み込んでいましたし、なるべく無農薬有機食品を摂るように心がけてきましたので、健康には自信があり、喉に違和感を感じていても、万が一にもそれが癌だとは疑いもしなかったのです」と振り返った。

 そのため、がんに「実は自分が一番驚いた。病気以前の生活に戻ってしまわないよう、与えられた日々を大事にしていきたいと思っております」と続ける。

 闘病中、仕事をキャンセルしたことを謝罪し「陳腐に聞こえるかもしれませんが、病気は天=自然から与えられた気づきへの徴だと思い、感謝しています。また病気以前の生活に戻ってしまわないよう、与えられた日々を大事にしていきたいと思っております」と締めくくった。