昭和の大喜劇役者で「てんぷくトリオ」で活躍した初代・三波伸介さんの一人息子、二代目・三波伸介(51)率いる「まんてんトリオ」らが29日、都内で「キングオブコント2015」の1回戦に出場した。

 三波らは若手に交じって舞台を所狭しと駆け回り、小屋で鍛え上げた伝統のゴムパッチンを披露。もちろん、ネタの安定感と貫禄は段違いだったが「気持ちは若いが、体がついていかない」と苦笑いを浮かべた。

 大物がペーペーの若手としのぎを削るのには理由がある。三波は「浅草の古きよき喜劇文化を守るために試行錯誤する中で、伝統の芸が我々の子供たちの世代にどう映るのかを知りたくなった。ちびっ子たちには鉄板でウケるネタが、若者にどう受け取られるのか。身をもって感じたい」と語る。そのため、父の一派だった「ゆーとぴあ」のホープ(65)が有名にした浅草の伝統芸ゴムパッチンを題材にしたわけだ。

 惜しくも1回戦突破はならなかったが、浅草芸人の心意気は十分に見せてくれた。

 大会は予選を経て8月末までに準決勝を行い、今秋TBS系で生放送が予定されている。